ライトエアはこのほど、同社が開発した空気清浄の技術「イオンフロー」の機能として、空気中のウイルスの感染力を低下させる効果があることが証明されたと発表した。同社は11月17日、東京都港区のスウェーデン大使館にて記者会見を開催。その研究成果について説明した。
イオンの力でインフルエンザウイルスなどを除去
同社が開発した「イオンフロー」は、毎秒数十億ものマイナスイオンを放出することで、空気をきれいにする空気清浄の技術。同技術の特徴は、空気中に浮遊している粉じんやカビなどの粒子にマイナスの電荷を与えて「イオン化」することだ。"プラス"の電荷を帯びた清浄機の収集板に、"マイナス"の電荷を帯び「イオン化」された微粒子が吸い寄せられる仕組みになっていて、結果的として有害な微粒子を取り除くことができる。
同社代表取締役社長のロジャー・ソヤ氏は、「花粉やバクテリアに限らず、PM2.5やインフルエンザウイルス、ノロウイルスなどのナノ粒子(大きさが0.1マイクロメートル以下の微粒子)も除去できる」とアピール。0.007~0.1マイクロメートルのナノ粒子は99.93%以上取り除くことができるという。
「除去」するだけでなく「感染力」も低下させる
インフルエンザをはじめとしたウイルスを取り除くことができるという同技術。さらに今回、「ウイルスの感染力を低下させる効果がある」ことが証明されたという。スウェーデンのカロリンスカ研究所などが行った研究では、同技術を使って「イオン化」させたウイルスの感染力を調査。研究の結果、空気中に浮遊するウイルスの感染力が97%以上低下することがわかった。
加えて、インフルエンザウイルスに感染したモルモット4匹を入れたゲージAと、感染していないモルモット4匹を入れたゲージBを24時間横に並べて置き、ウイルスの感染力を確かめる研究も実施。2つのゲージの間に「イオンフロー」の技術を搭載した空気清浄機(作動中)を置かなかった場合では、Bゲージのモルモット3匹が感染した一方で、同空気清浄機(作動中)を置いた場合ではBゲージのモルモットが1匹も感染しなかった。
これらの成果は、世界的に権威があるとされているオンライン科学誌「Nature Scientific Reports」にて発表されたとのこと。説明にあたった同社のジュリアン・リー氏は、「ウイルスの感染力を低下させる効果があるということを実証データで示せる空気清浄の技術は、世界でも『イオンフロー』のみだ」と強調した。
同技術を搭載した空気清浄機「ライトエア イオンフロー50」は、商品のサイズによって価格が異なり、3万7,000円(税込)から購入が可能。有害な微粒子を集める収集版には水洗いが可能な金属製の部品を使っているため、フィルター交換の必要がない商品となっている。インフルエンザの流行期が近づくこの季節、予防対策の1つとして取り入れてみてもいいかもしれない。