ヤマトホールディングス(以下、ヤマトHD)は18日、総合物流施設・沖縄グローバルロジスティクスセンター「サザンゲート」の稼動を開始した。

施設外観

沖縄の地理的優位性を活用

同施設は、沖縄の地理的優位性を活かしながら、新たに「充填」「キッティング」「修理・メンテナンス」「マージ」といった、従来なかった付加価値機能を提供することで、ボーダレスに「止めない物流」を実現し、顧客の国際競争力の強化を支援するもの。同社広報は「沖縄の立地を活かし、海外向けに製品を出荷する企業の国際物流を支援していく」と話している。延べ面積は2万6,590平方メートル。

「サザンゲート」開所式

海外へ輸送する緊急性の高い保守パーツや、越境通販で販売する商品を保管し、深夜航空便を活用したスピード輸送により、受注(締め切り)時間の大幅延長を実現。深夜航空便がある地域では、現地で在庫する場合と同等のリードタイムが可能になるため、アジア圏内に分散する総在庫量のマネジメントが行えるようになり、コスト削減につながるとしている。

また、海外で発生した修理品を保税状態のまま同施設で修理することで、輸出入の手続きが不要となり、よりスピーディな輸送が可能になる。海外に修理工場を持つ必要がなくなるため、技術・ノウハウの海外流出も防止できるという。

同社は18日、ホシケミカルズと連携し、同施設を活用した化粧品業界向けの新たなサービスを開始すると発表。施設内に設置した充てん設備を活用し、化粧品業界向けの原材料の調達から充てん・包装・物流までのトータルサービスを提供していく。

今後については、「主に製造業メーカーや通販事業者の誘致を目指していく」(ヤマトHD)という。