スズキはイタリア・ミラノで11月22日まで開催される二輪車ショー「EICMA2015」(ミラノショー)にて、海外向け新モデル「SV650」を発表した。コンセプトモデル「GSX-R1000」も出品している。

新型「SV650」

コンセプトモデル「GSX-R1000」

新モデル「SV650」は、改良したエンジンをコンパクトな車体に搭載したロードスポーツモデル。既存の645ccV型2気筒エンジンをベースに、ピストンのスカート部にスズめっきと樹脂コートを施すことでメカニカルロスを低減して燃焼効率を高めるなど改良を施し、新排出ガス規制「ユーロ4」(欧州仕様車)を満たしながら出力と燃費性能を高めた。

車両の細部にわたるまで見直しを行い、既存エンジン搭載の「グラディウス」と比較して8kg(ABS仕様車)の軽量化を実現。このスリムで軽量な車体がVツインエンジンの力強さを引き立て、高い操縦性にも貢献する。発進時や低回転域において、エンジン回転数をわずかに上げることで、発進・停車を繰り返す市街地走行などでの操作性を向上する「ローRPMアシスト」も採用。スタータースイッチを押し続けずにワンプッシュするだけでエンジンが始動する「スズキイージースタートシステム」も採用している。

コンセプトモデル「GSX-R1000」は、MotoGPで培われた技術を取り入れることで、「GSX-R1000」をさらに進化させた。新開発の1,000cc直列4気筒エンジンは、低中速域での出力を犠牲にすることなく高回転域での出力を高めるため、吸気VVTやスズキ二輪車初の電子スロットルといったMotoGPレースで開発された技術を取り込んだ新機構「ブロードパワーシステム」を搭載している。

車体は新開発のフレームとスイングアームにより、強度の最適化と軽量化を図り、空気抵抗を低減するためにカウリングも新しくした。走行条件に応じてモードを選択可能なトラクションコントロールを搭載し、サーキット走行で有効な電子制御のクイックシフトシステムとローンチコントロールも装備している。