内閣府は16日、2015年7~9月期の四半期別国内総生産(GDP、季節調整済)速報を発表した。それによると、物価変動の影響を除いた実質GDP成長率は前期比0.2%減、年率換算0.8%減となり、2四半期連続のマイナス成長となった。設備投資と公共投資がマイナス成長となったことが影響した。
設備投資は2期連続のマイナス
景気実感に近いとされる名目GDP成長率は前期から横ばいの0.0%増、年率換算0.1%増と、4四半期連続のプラスとなった。
項目別(前期比)の実質GDPをみると、民間企業設備(設備投資)は1.3%減と2四半期連続のマイナス。民間在庫品増加の成長率に対する寄与度は0.5%減と3四半期ぶりのマイナス。公的固定資本形成(公共投資)は0.3%減と2四半期ぶりのマイナスとなった。
民間最終消費支出(個人消費)は0.5%増と2四半期ぶりのプラスで、このうち家計最終消費支出は0.5%増と同じく2四半期ぶりのプラスとなった。民間住宅(住宅投資)は1.9%増と3四半期連続のプラス。輸出は2.6%増、輸入は1.7%増と、ともに2四半期ぶりのプラスとなった。内閣府によると、輸出における訪日外国人による「爆買い」などの寄与度は「1%」あったとしている。
総合的な物価の動きを示すGDPデフレーターは前年同期比2.0%増。輸入品目の動きを除いた国内需要デフレーターは同0.2%増となった。