トレンド総研はこのほど、20~40代の会社員男女500名を対象に実施した、冬の「乾き目」についての調査結果を明らかにした。調査期間は9月30日~10月5日。
冬に目の乾きが気になることがあるか尋ねたところ、59%が「ある」と回答した。冬は他の季節と比べて目が乾きやすいと思うか聞くと、57%が「そう思う」と答えている。普段からドライアイを自覚している374名に、冬はドライアイの症状が悪化しやすいと思うか聞くと、66%が「そう思う」と回答した。
目の乾きが気になって、仕事に集中できなかったことがあるか尋ねると、63%が「ある」と答えた。「目が乾いたことで、仕事における作業効率が下がったことがある」人は60%、「目の乾きが気になって、イライラしたことがある」は59%で、乾き目は仕事に悪影響を及ぼすほか、ストレスにつながる要因にもなっていることがわかる。
眼科医の味木幸(あまきさち)医師によると、冬は他の季節に比べて、より目の乾きを感じやすい季節であるという。「目の表面と外気を隔てているのは薄い涙の膜で、涙が蒸発して表面が乾くと、角膜が外気に直接触れてしまいます。乾燥しがちなオフィスで、パソコン作業などで目を酷使すると目に負担がかかります」(味木医師)。
目の乾きを感じたときに、どのような対策を行っているか聞くと、「目の体操をする」(27%)、「目をマッサージする」(24%)などを大きく上回り、「目薬をさす」(64%)が最多だった。目薬は、乾き目対策の必需品だと思うか聞くと、81%が「そう思う」と回答している。
目の乾きを感じるときの「1日あたりの目薬の点眼回数」を聞いたところ、平均は3.3回だった。しかし、2ケタ以上の数を回答する人も多く、中でも「コンタクトを毎日使用している」人の約10人に1人(9%)は、1日あたり「10回以上」も点眼していることがわかった。
味木医師は点眼の回数について、「やみくもにさし過ぎるのはよくありません」とコメント。目の表面を覆っている涙液には、目を守るために必要な栄養成分が含まれているが、目薬をさし過ぎるとこれらの有効成分が薄まってしまうという。
「点眼回数の多い人は、自然の涙液に近い成分になるように作られた『人工涙液』のものを選ぶとよいでしょう。防腐剤入りの目薬の場合は、さし過ぎると目に傷がつくことがあるため、できるだけ『防腐剤フリー』を選ぶのもポイントです」。
また、「目薬の貸し借りは厳禁。使用期限の切れた古い目薬を点眼する人もいますが、目にとって逆効果なので、必ず期限をチェックしましょう」と目薬の使い方について注意を呼びかけている。