交際前に体の関係を持ち、彼に「つき合おう」と言ってもらえずに悩む、21歳女性からのご相談です。
【相談】
10月初旬に出会って11月何度もデートし、体の関係を持っている彼がいます。
好きだと伝えているし彼からも好きだと言われています。私が体調を崩したら必ず看病に来てくれるし、他にもいろいろと優しい彼なのですが、「つき合おう」という言葉がありません。以前聞いたときは答えず流されてしまいました。遊びなんだ、と言えば怒られて怖かったので、それ以来聞けていません。
家に何度もいっていますが、家の中を隅々チェックしても他の女の影はみあたらず、私の私物が堂々と置いてあり、携帯などをこっそり見た時も他の怪しい女の人はいません。
以前彼は恋人になれば制約も増えるし、仕事優先だから寂しい思いもさせる。関係も変わってきてしまうから、それならはっきりと言葉にして付き合わなくてもいいと思うと言ってました。恋人はいらない、と。
ここ最近はご飯のお金を払わなくなり、今までは割り勘だったのに、ほとんど全額私が払っています。お金がないと言われ、「俺は時間を貢いでいる」と言われます。私は彼にとって都合のいい女なのでしょうか?
【回答】
ご相談ありがとうございます。
先に結論からお伝えしますと、彼にとって相談者さんは「都合のいい女」そのものです。
最近は食事代まで相談者さんが負担しているとのこと。彼は「時間を貢いでいる」という言い訳をして代金を支払わないそうですが、時間を貢いでいるのは相談者さんも同じではないですか? 乱暴な言い方かもしれませんが、彼は「時間を貢いでいるから金は出せ。そうしたら体の関係をもってやる」と言っているのです。彼の体とテクニックはそんなにもすばらしいものなのでしょうか。
相談者さんが「この関係は遊び?」と言ったら彼が怒ったのは、2人の関係が遊びではない、と断定するための怒りではありません。彼が遊びと断言すれば、相談者さんもそれを受け入れ、そんな関係は清算しようと離れる決意をするからです。彼は「都合のいい女」である相談者さんを今は手放したくなく、でもうまく言葉にできないため、怒りという表現方法で曖昧に濁しただけなのです。
では「都合のいい女」に対して、彼はなぜ時間も労力もかけてくれるのか。相談者さんは疑問に感じるかもしれませんが、「つき合おう」と宣言せず体の関係を持つことができる相手がいる男性には、以下のメリットがあるのです。
■定期的な連絡のプレッシャーから解放される
すべては自分の気分次第、自分のペースで事を運ぶことができるので、精神的に楽なのです。
■相手が不機嫌でも機嫌を取る必要がない
女性は生理周期によって、感情が不安定になる場合があります。恋人を持つ男性はこの感情の変化に苦労するケースが多いのですが、相手とつき合っていない場合、機嫌を取る必要はなくなります。
相談者さんは彼の前で、素直に心から感情表現できていますか? 彼は相談者さんの気持ちを手玉に取っているだけで、相談者さんは自身を表現できていないのではないでしょうか。
■もし相手が妊娠しても、責任を取る必要がない
この現実は相談者さんに、強く意識していただきたいです。カップルであれば妊娠すれば自然と結婚の話が出てくるものですが、つき合っていなければ当然、結婚の話には至りません。
「避妊しているから大丈夫」と安心しないでください。避妊具の装着方法を誤り、望まない妊娠をするカップルは年に何組もいるそうです。そして過去、わたしに相談をお送りくださった女性の中には、相談者さんと同じような関係の男性との間に子供ができてしまい、彼に告げたところ、「本当に自分の子供かわからない」と言われたケースもあります。相談者さんも人ごとではないのです。
ちなみに、彼の部屋に別の女性の私物がない理由は、今は相談者さん以外に濃密な関係の女性がいないため、置いていないだけです。携帯の中身もしかり。
彼が本気で気になる女性ができれば、「都合のいい女」は簡単に切り捨てられます。そうなってしまう前に、どうぞ相談者さんのほうから彼と縁切りを宣言してください。相談者さん側から縁切りをしたほうがいい理由は、彼から別れを宣言されたら、女性として、人間としてのプライドがズタズタに切り裂かれてしまうからです。そこから立ち直り、次の恋をするまでには多大な時間と精神的労力がかかってしまう可能性があります。トラウマになってしまい、何年も次の恋に踏み出せなくなる女性もいるのです。
ですから、捨てられるのを待つのではなく、ご自身が「もう要らないから捨ててやった」と思えるような別れ方をしてください。女性は体の構造上、受け入れる側で関係を重ねるたびに愛情も移りやすいものですから、つらいかもしれません。ですが、一度"負け戦"を経験すると、なぜか連続的に同じような恋を招く女性からの相談も多いので、ぜひ相談者さんに決意していただきたいです。
もしまた何かありましたら、いつでも連絡をください。相談者さんから別れを切り出すと、彼は必ず止めるはずです。いつもより優しくしてくれるはずです。ですがそこには「つき合うという宣言なしに遊びたいだけ」という本音が隠されていることを忘れないでくださいね。
※写真と本文は関係ありません
著者プロフィール
内埜さくら(うちの さくら)
恋愛コラムニスト。2,000人以上の人物取材の経験で磨かれた、鋭い洞察力が武器。著書は『恋がガンガンうまくいく魔法のフレーズ80』(講談社)。無料のメール恋愛相談は年間200人以上の男女が利用、リピーターも多い。相談を休止中の場合もあるので詳細はブログまで。恋愛コメンテーターとして『ZIP!』(日本テレビ)、『スッキリ!!』(日本テレビ)、『ばらいろダンディ』(MX-TV)などのテレビやラジオ、雑誌にも多数出演。