次に目指すのは「共創」 - ICTを超えたモノ・コトづくり

レノボ・ジャパン代表取締役社長 留目真伸氏

次に、代表取締役社長である留目真伸氏が登壇。レノボが歩んだ10年間を振り返った。

現在、同社のグローバル市場でのPCシェア率は1位。2009年に8%だったシェアが2015年には26%に伸長するなど、25四半期連続でシェアを拡大。また、国内市場でも2005年第3四半期には6.2%だった販売台数も、2015年第3四半期には29.0%まで伸びている。コンシューマ市場に限ると約40%のシェアを誇る。売上高に関しては4倍も拡大した。

レノボはPCシェア率1位となった、ビジネス利用のイメージが強いが、コンシューマ市場でも約40%のシェアを誇る

留目氏は、「レノボはPCの会社であり、今後も変わらない。しかし、PCとはパーソナルなコンピュータの略。今後はタブレットやスマートフォン、サーバーなどを含めた広義の意味で、人々の生活や仕事にパーソナルなコンピューティングをいかに浸透させるかを重要視していきたい。今後もこのミッションは変わらない」と話した。

しかし、「これだけテクノロジーが進化した現在でも、コンピューティングパワーにサポートされている時間は、1日のうちのごくわずかだ。真のデジタルライフやデジタルワークは実現していないのでは」と述べた。

テクノロジーが進化した現在だが、コンピュータがさらに生活や仕事をサポートしてくれるという

この、IT活用力が落ちている現状の日本を受け、同社が次のミッションとして掲げるのが「DREAM(Digital Revolution for Empowering All Mankind)」構想だ。これは、2020年に向けて、すべての人がコンピューティングパワーの恩恵を受けられる環境を作っていくというものだ。

2020年に向け、日本のIT活用力を高めるべく「DREAM」構想を提案

そのキーワードとして「共生」と挙げ 、自治体や他業界、スタートアップなどとICTの枠を超えた「モノ・コトづくり」を推進していく考えを発表した。例えば、海の家「Lenovo House@由比ヶ浜」や、ハロウィンイベント「SHIBUYA HALLOWEEN」など、マーケティング施策として始めたプロジェクトが、結果的に地域活性化や都市プロジェクトに繋がるなど、具体的な事例ができつつある。今後もさまざまな活動に協賛しつつ、パーソナルコンピューティングの普及に努めていくと展望を語った。

「共創」をキーワードに今後もPCの普及に努めていくとのこと

歴代のThinkPad、集まる!

なお発表会場には、10周年を記念し、歴代のThinkPadなども展示されていた

歴代のThinkPadがずらりと並ぶ

初代「ThinkPad 700C」ThinkPadと言えば赤いトラックパッドである

筆者の心にヒットしたのは手書きノート付きノートPC「ThinkPad TransNote」

ThinkPadが歩んだ道のりが分かる「ThinkPad進化録」

IBM時代からの操作マニュアルも展示