説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『Safariはファイルをアップロードできないの?』という質問に答えます。

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確かに、これまでのSafariは原則としてファイルのアップロードに対応していませんでした。iOS 8までは、例外として写真だけアップロードすることは可能だったものの、ワープロー文書やPDFなどそれ以外のフォーマットはアップロード対象として選択できない仕様でした。

しかし、iOS 9のSafariからはそのような制約がなくなり、パソコンと同じ感覚でファイルをアップロードできるようになりました。HTMLのINPUTタグを使い「<input type="file">」などと記述されたWEBページにアクセスすると、パソコンのWEBブラウザでアクセスしたときのようにファイル名入力フィールドとファイル選択ボタンが表示され、ボタンをタップすることでファイルの指定を開始できます。

ファイルを指定する方法は、パソコンと大きく変わりません。Windowsの「エクスプローラ」やOS Xの「ファインダー」のようなOS標準のファイルブラウザが存在しないため、ドラッグ&ドロップというわけにはいきませんが、iCloud Driveにアップロード済のファイルであれば写真以外の各種文書ファイルも選択できます。「アップローダ」などと呼ばれるファイル共有サイトの利用に困ることもありません。

一部のアプリをインストールしていれば、使いかたはさらに広がります。このアップロード機能と連携して動作できるよう開発情報が公開されているので、iCloud Drive以外のサードパーティー製アプリからアップロードすることも可能です。本稿時点では、DropBoxとGoogle Driveによるサポートを確認していますが、いずれ他のファイル共有/アップロードアプリでも利用できるようになることでしょう。

iOS 9のSafariでは、iCloud Driveやサードパーティー製アプリを使いファイルアップロードできるようになりました