漫画家でタレントの蛭子能収(68)が、7日に放送されたTBS系トーク番組『サワコの朝』(毎週土曜7:30~8:00)にゲスト出演し、人間関係に悩む若者に向けてメッセージを送った。
昨年8月に新書『ひとりぼっちを笑うな』(KADOKAWA)を出版した蛭子。人間関係に縛られすぎる現代の風潮に疑問を投げかける内容で、7万部を突破するなど共感を集めている。漫画家である蛭子が同書を執筆するきっかけとなったのが、2013年6月に広島で発生した殺人事件。16歳の少女がLINE上での口論をきっかけに、元同級生の少女らに殺害されるという悲惨な事件だった。
蛭子は「そんなことで殺されるって……信じられないじゃないですか?」と問いかけ、「仲間を作って殺されるぐらいだったら一人でいた方がいいんじゃないのか。それで、ああいう本を出しました」とあらためて執筆理由を説明。司会の阿川佐和子が「コミュニケーション能力を身につけないといけないとか、友だちは多い方がいいとか、そういう強迫観念の中で生きている人たちはすごく楽になったのでは」と同書の存在意義に触れると、蛭子は「そうだったらうれしい」と答えた。
さらに、コミュニケーションが苦手な若者に対しては、「全然人と付き合う必要はないので、自分で好きなことを見つけて一人でずっと過ごしていてもいい。そのうち、気の合う友だちは一人ぐらいは絶対見つかると思う」「見つからなくても趣味に没頭するものがあれば、それは楽しいこと」とアドバイス。「世の中うまくいかないのは当たり前。年上の人が言ったことは、取りあえずは聞いた振りをしておく。一応、尊敬している風を装う。それとは別に自分は自分で一生懸命働けばいいと思う」と蛭子流の処世術を語っていた。