山陽新幹線全線開業40周年、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』テレビ放送開始20周年を記念した「新幹線 : エヴァンゲリオン プロジェクト」が始動し、7日から「500 TYPE EVA」車両による営業運転が開始された。博多駅・新大阪駅にて出発式も行われた。
「500 TYPE EVA」車両は、山陽新幹線「こだま」に使用される500系(8両編成)を改造し、庵野秀明氏の監修、メカニックデザイナー・山下いくと氏の車両デザインでエヴァ初号機をイメージした外観に。車内も1号車を「展示・体験ルーム」、2号車を「特別内装車」とし、エヴァンゲリオンの世界観を楽しめるコンテンツを多数用意した。
運転開始初日の11月7日は、新幹線博多駅にて出発式を行った後、博多発新大阪行「こだま730号」でデビュー。博多駅では「500 TYPE EVA Cafe」「500 TYPE EVA SHOP」もオープンした。「500 TYPE EVA」車両で運転された「こだま730号」は11時14分、ほぼ定刻に新大阪駅20番線に入線。折返しとなる新大阪発博多行「こだま741号」の発車を前に、同車両の1号車付近にて出発式が行われた。
新大阪駅での出発式には、JR西日本取締役兼常務執行役員営業本部長の堀坂明弘氏、グラウンドワークス(エヴァンゲリオン版権管理)代表取締役の神村靖宏氏、今回の車両デザインを担当した山下いくと氏らが出席。「エヴァンゲリオン レーシング」のレースクイーン3名に加え、「EVANGELION STORE」のマスコットキャラクター「ゆるしと」もゲストで登場した。
堀坂氏は挨拶の中で、「500 TYPE EVA」車両の誕生の経緯を「若手社員の『500系新幹線とエヴァ初号機が似ている』とのつぶやきから始まりました。山下さん、庵野さん、神村社長にご尽力いただき、すばらしいデザインにしていただきました」と説明。同車両は2017年3月まで運転予定とされており、「単なる移動手段ではなく、乗ってみたい新幹線とするため、運転期間中もさまざまな企画を展開していきます」と述べた。
山下氏も挨拶し、「もともとかっこいい、自分も大好きな500系新幹線に色を塗る機会をいただき、光栄に思っています。実を言うと、エヴァ初号機は企画段階では真っ黒だったんです。僕が無理を言い、紫・黄緑・黒の3色になったのですが、そのおかげでいまがあり、この500系新幹線にも反映されたのかなと思っています」と話した。
その後、堀坂氏・神村氏・山下氏らによるテープカットが行われ、11時30分すぎ、新大阪駅長と「ゆるしと」の出発合図で「こだま741号」は発車。「残酷な天使のテーゼ」が流れる新大阪駅20番線を離れ、終点の博多駅へ向かった。
「500 TYPE EVA」車両は2016年2月まで運転日が公開されており、特設サイト内の運転日カレンダーでも確認できる。年内は11月27・30日、12月1・18・21・22日を除く毎日運転(運転状況などにより、急遽変更される場合あり)が予定されている。