狂言師・野村萬斎が現代劇に初挑戦する映画『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』(2016年GW公開)で、宮迫博之と共に演じるお笑いコンビ役のビジュアルが6日、初めて公開された。
野村が演じるのは、残留思念(物や場所に残った人間の記憶や感情など)を読むことができる元お笑い芸人の仙石和彦。一方の宮迫は、口は悪いが仙石が唯一本音で接することができる元相方・丸山竜司を演じる。
今回、ポスターと場面写真でその姿が明らかになった。劇中にも登場するポスターには、仙石の残留思念を使って一世を風靡していた頃の"マイティーズ"が映る。ド派手なジャケットで芸人らしいリアクションの宮迫に対し、探偵のような風貌の野村は独特な髪型も相まって違和感たっぷり。
また、場面写真は、"笑撃エンタ共和国"と書かれた看板を背にネタを披露しているマイティーズを捉えている。マイクを手にいきいきとした表情を見せる丸山に対し、仙石は浮かない表情。右手の分厚い手袋を外していることから、残留思念を披露しようとしている瞬間と受け取れる。
ビジュアル初公開のタイミングに合わせ、2人はコメントを寄せた。「正直言って台本がないシーンも多く、基本アドリブ」だったと野村が語る撮影。「彼は本業ですからどんどんツッコミを入れて来て、僕がぼけたりしながらやっていったのは面白かったですね」と宮迫とのコンビは新鮮だったようで、これまでのイメージとかけ離れた衣装について「ハロウィーンのようなコスプレ感を楽しみました」と触れながら、「普段の私とのギャップをご期待ください」と呼びかけている。
野村との漫才を終え、「本当のコンビ(雨上がり決死隊)と同じ立ち位置でしたので、違和感なく役に入ることができ、初めてとは思えない程、自然に演じることができました」と手応え十分の宮迫。「ギラギラした派手な衣裳を着て、昭和初期の漫才師の気分になれて、新鮮な気持ちでした」と振り返り、「もし、マイティーズのような能力を持ったコンビがいたら、日本のみならず世界をまたにかけた活躍も夢ではないと思います!」と太鼓判を押している。
(C)2016「スキャナー」製作委員会