俳優の東出昌大が、漫画家・福満しげゆき氏の漫画『生活【完全版】』を実写化した映画『ヒーローマニア-生活-』(2016年5月7日公開)で、自身初のコメディーに主演で挑む。そのほか窪田正孝、小松菜奈、片岡鶴太郎らも出演することも5日、発表され、同日に特報映像も公開された。

映画『ヒーローマニア-生活-』メインビジュアル(左から東出昌大、小松菜奈、片岡鶴太郎、窪田正孝)

本作の主人公は、サラリーマンをリストラされ、うだつが上がらぬままにコンビニでのバイト生活を送るフリーターの中津秀利(東出)。ある時、謎の身体能力を持つニート・土志田誠(窪田)、情報収集能力に長けた女子高生・寺沢カオリ(小松)、昼は定年間近のサラリーマンで夜は"若者殴り魔"という2つの顔を持つ日下孝蔵(片岡)と町を守る自警団を結成する。やがて市民の賛同から、自警団は巨大組織に成長。しかし、規模拡大のための新たなメンバーによって、それまでの秩序は崩壊の兆しを見せ始め、この問題に直面した中津たちの奮闘を描く。

これまでのキャリアにない"ヘタレでダメダメな主人公"を演じる東出は、「こういうヘタレの役が初めてなので、『あ、こういう役に挑戦できるんだ』って思えて純粋にうれしかった」と初挑戦の役柄に意欲的。「人は社会の悪とかそういうものに憤りを感じたり、不平不満を感じたり、また、それを退治する妄想をすると思います。その妄想が映画になって、大事なところももちろんあり、ただバカバカしくぶっ飛んでいるところもある、そういう純粋性がこの映画の魅力」とアピールした。

下着泥棒の常習犯ながらも寡黙に身に付けた武術を駆使して悪を裁く土志田役の窪田は、自身の役について「引っ込み思案だし人と付き合うことがあまり得意ではない。でも武術に関してすごく努力家だったり、ある意味ストイックなんです」と分析。「だからこそ、人と会話をしている時と、いざ戦うとなった時の差を出せれば」と思い演じたという。一方、チームの紅一点・カオリ役の小松は「カオリを通してどんな風に皆を笑わせようかなと考えるのが毎日とても楽しみでした」と振り返り、「チーム自体も皆仲良く生き生きと撮影していましたね。そういう温かいチーム感が映画に出てれば」と期待を寄せている。

原作者の福満氏は「僕はですねー、主演の方々に2秒ずつ会いましたよ」と告白。東出も窪田も「でかかった」としつつ、それぞれ「本能的に『抱かれたい』って思いましたねー」「本能的に『戦ったら…勝てない…』って思いましたねー」とコメント。小松については、「『人生ゲーム』の車に刺すピンのように小柄で可憐な女性」と形容。「近くを通った時、編集者さんに『来ましたよ! 見て!見て!』と行った自分に嫌悪感を抱きましたねー」と福満節で話した。

公開された特報映像は、15秒バージョンと30秒のものと、2種類。東出、窪田、小松、片岡が独特な衣装に身を包み、街中をさっそうと歩くシーンから始まる。「一緒に戦わないか?」とのキャッチコピーに続き、町の平和を守るために奔走する、真剣ながらもコミカルな自警団の姿が映されている。



(C)福満しげゆき・講談社/映画「ヒーローマニア-生活-」製作委員会