ソフトバンクは4日、 2016年3月期第2四半期決算説明会を開催した。その中で孫正義グループ代表は、米Sprintの業績改善を繰り返して強調。「ネットワークが全米でNo.1にならなかったら、それは孫正義の責任だ」と発言している。
決算説明会の冒頭、福岡ソフトバンクホークスの優勝を報告して笑顔になった孫代表。ソフトバンクグループが行ってきた数々の施策についても、方々で実りつつあると報告した。ただ唯一、まだ充分な成果が出ていないのが、米国におけるSprintの業績だ。しかしその課題に関しても、改善の兆しが見えてきたという。
「解決の道筋が見えてきた。あとは実行するのみ。赤字は続いているが、解決方法が見えた。トンネルの先の光が見えた」と孫社長。その言葉を裏付けるように、ここ最近では純増数が伸び続けており、解約率も急激に改善しつつある。解決の糸口は、どこにあったのだろうか。
ソフトバンクグループでは、Sprintのネットワーク改善に注力している。最近では、他社に先駆けてキャリアアグリゲーションを実施した結果、ダウンロード速度が向上した。孫代表は、このネットワークの改善が業績の回復に直接つながったと分析している。同社では今後、通信インフラをさらに強化していく考えだ。
孫代表は「全米No.1のネットワークを実現するには、今後1年半~2年はかかるが、私の責任としてやっていく。SprintのネットワークがアメリカでNo.1にならなかったら、それは孫正義の責任だと言って頂いて結構。それくらい、次世代のネットワークに自信が出てきた。これを巨額の設備投資をかけず、最低限の費用で構築していく」と快気炎をあげる。
これまでもソフトバンクとSprintの間で、繰り返し行われてきたネットワークの設計会議。最近では、開催が待ち遠しくなるという。孫代表は「夜のネットワーク会議が私の喜び、趣味の時間になっている」と笑みを浮かべた。