三菱東京UFJ銀行(以下BTMU)と三菱UFJリサーチ&コンサルティング(以下MURC)は2日、CEO人材育成プログラム「M-EIR(MUFG Entrepreneurship in Residence)」を開設し、募集を開始した。
グローバルな次世代産業をリードする人材を支援することを目的としたプログラム
「M-EIR」は、国内の先端技術シーズをもとに、グローバルな次世代産業をリードする人材を支援することを目的としたプログラム。選考された人材は、MURCで2年間有期雇用し、BTMU・MURCでのベンチャー支援業務への従事などを通じて、CEOに必要な経験や、先端の技術シーズ、グローバルマーケティングの知見をより深めてもらうという。また、Draper Venture Network(※1)が運営する起業家養成機関「Draper University(※2)(シリコンバレー)」にも派遣し、世界中の起業を志向する人々とともに、グローバルな起業家として必要な精神を養い、ネットワークを広げてもらうとしている。
(※1)米国大手ベンチャーキャピタルDFJ の創業者Tim Draperが設立した、世界各国に跨がるベンチャーキャピタルネットワーク。Skype、Hotmail、Baidu、Tesla Motorsなど、数々の投資実績を誇る。 (※2)本拠地の米国に加え、世界50ヵ国以上から企業を志向する人材が集まる起業家養成機関。現在、卒業者は約300名にまで達しており、約200社のベンチャー企業を輩出。
M-EIRプログラム概要(予定)
主な募集内容
雇用期間:2年間
募集人数:最大3名
応募資格:大卒以上。前提条件(1) 以下のうち、原則、2つ以上を充足することが必要「理系修士」「テクノロジー分野での破壊的起業アイデアの保有」「起業経験」。前提条件(2) Draper University への合格
BTMUでは2月、中長期的な次世代基幹産業支援を目的に「産業デザインオフィス」を立ち上げたという。同オフィスでは、日本の基幹産業となることが期待されるロボティクスやバイオテクノロジーなどの分野を主なターゲットに、技術系ベンチャーキャピタルなどへのファンド出資や、本邦金融機関最大級のネットワークを活かした金融・事業両面での各種支援を展開してきたとしている。それらの活動を通じ、日本はグローバル産業化が期待できる技術シーズは相応にある一方、CEO人材が不足しているといった点を本邦の課題と捉え、MURCとともにM-EIRの開設にいたったという。
三菱東京UFJ銀行によると「このたび募集するのは、20代前半から30代前半の人材を想定している。三菱UFJフィナンシャル・グループでは、今後もさまざまな支援を通じて、新産業に挑戦する企業の成長促進、日本経済の活性化に努めていく」としている。