厚生労働省はこのほど、「キャリア支援企業表彰2015~人を育て・人が育つ企業表彰~」の表彰企業を決定した。11月30日に表彰式と、表彰企業の取組みなどを紹介するシンポジウムを同時開催する。
70の応募企業の中から9社を表彰
現在、職業生涯の長期化、産業構造の変化などを背景に、働く人が自らの能力を高め、希望するキャリア(職業経歴・働き方)を形成していくことが重要となっている。
このような背景を受け、同省では平成24年度から、従業員のキャリア形成を積極的に支援して他の模範となる企業を表彰し、取組みを広く周知・普及させることを目的として「キャリア支援企業表彰」を実施している。
今回は、全国70の企業などから応募があったという。有識者などによる審査委員会で審査を行い、従業員の主体的なキャリア形成を積極的に支援している9企業を「厚生労働大臣表彰企業」に決定した。
受賞9社の取り組み
「東京海上日動火災保険」(東京都千代田区)は、初期教育の徹底強化や人材育成制度など、「日本で一番『人』が育つ会社」の実現に向けての取組みが評価された。
「三越伊勢丹」(東京都新宿区)と 「三菱東京UFJ銀行」(東京都千代田区)は人材育成と自律的なキャリア形成支援、「リコー」(東京都中央区)は"7つの人材タイプ"に向けたキャリア形成支援を行っている。
「朝倉染布」(群馬県桐生市)は、企業ビジョンに連動したキャリア育成方針の推進や、従業員提案のキャリア形成を支援する姿勢などが評価された。「日本レーザー」(東京都新宿区)は、管理職の3分の1以上が女性で、10年以上離職率実質ゼロとなっている。
そのほか、早期育成に向けた職業訓練校・デュアルシステムによるキャリア支援を行う理・美容業の「玄」(神奈川県平塚市)、「社会福祉法人 順明会」(愛知県豊川市)、「医療法人 寿芳会 芳野病院」(福岡県北九州市)も表彰企業に決定している。