東京モーターショー2015 - レクサス「LF-FC」エコカーなのに強烈な存在感!

東京ビッグサイトにて11月8日まで開催されている「第44回東京モーターショー2015」。今年、日本導入10周年を迎えたレクサスのブースでは、燃料電池車「LF-FC」が世界初公開された。「RC F」や「RX」などの目になじむ市販モデルが並ぶ中で、異様ともいえる存在感を放っていた。

「LF-FC」のエコカーらしからぬルックスに圧倒される

セダンベースのコンセプトカー「LF-FC」について、レクサスインターナショナル プレジデントの福市得雄氏はプレスブリーフィングにて、「レクサスの次世代フラッグシップカーをイメージしたコンセプトカー」であると紹介していた。パワートレーンには燃料電池技術を採用。基本的には後輪駆動だが、前輪に軽量で高出力のインホイールモーターを採用することで四輪駆動仕様となり、走りの楽しさも提供するという。

実車を見学して、威圧感さえ覚えるそのフォルムが、従来のエコカーとは一線を画すデザインであると感じた。エコカーといえば、環境性能に共感するユーザーに好まれそうなインテリジェンスやユニークといったエッセンスを表現していたり、エコロジーというよりエコノミーが連想されるデザインだったり……というのが筆者のイメージだった。

しかし、「LF-FC」の第一印象は、エグゼクティブが身だしなみを整えるシェーバーだ。フロントマスクの半分以上を占める大きなスピンドルグリルは、まるで鋭いのブレードのよう。全長5,300mmというロングボディも堂々としている。つまり、男性的なのだ。高速道路で後ろに付かれたら、思わず道を開けてしまいそうなルックスである。

近日発売予定の「GS F」も日本初公開

「LF-FC」がただならぬ雰囲気を醸し出す中、周囲には発売中または近日発売予定の目になじむモデルも展示されていた。とくに注目されたのが、日本初公開の「GS F」だ。ミッドサイズセダン「GS」のハイパフォーマンスな"F"モデルとして、V8 5.0リットルエンジンと8速ATをベースとした「8-Speed SPDS」を採用。年内発売予定とのこと。

この10月にフルモデルチェンジして発売されたクロスオーバーの新型「RX」から、ハイブリッドモデル「RX450h」も展示されていた。その他、すでに発売中のモデルとしては「RC F」も展示され、その隣には昨年のジュネーブモーターショーで世界初公開された「RC F GT3 CONCEPT」が並び、華やかなブースを演出していた。

今年、日本導入から10周年を迎えたレクサス。既存の市販モデルを会場に置くだけで注目を集めており、この10年で培ったプレミアムブランドとしての確固たる自信をのぞかせていた。その上で、デザイン的にも技術的にも新しい提案となる「LF-FC」を披露。次の10年への挑戦もうかがわせる展示であった。