「第44回東京モーターショー2015」にて、ビー・エム・ダブリューはワールドプレミア1台、アジア初公開4台を含むラインアップを公開した。ワールドプレミアとなる「M4 GTS」はウォーターインジェクションなどの最新技術を駆使し、3.0リットルのエンジンから500PSを発揮させるという。
プレスブリーフィングでは、ビー・エム・ダブリュー代表取締役社長のペーター・クロンシュナーブル氏が登壇。BMWが走行性能を追求する一方、サステナビリティ(持続可能性)mも重視し、環境問題に取り組んでいることを強調した。BMWのブースでは、BMW iブランドの2モデル「i8」「i3」のほか、プラグインハイブリッドモデルが4台展示されるなど、環境技術がクローズアップされている。
注目のニューモデルとして、まずフルモデルチェンジした新型「7シリーズ」がアジア初公開された。ボディ構造にカーボン・ファイバー強化プラスチック(CFRP)を採用し、最大130kgという大幅な軽量化を実現。新世代の直列6気筒V8エンジンを搭載するほか、プラグインハイブリッドモデルもラインアップする。タッチパネルやジェスチャーコントロールも取り入れるなど、革新的な試みがなされている。
続いて世界初公開モデルとなる「M4 GTS」がステージに登場すると、巨大なスクリーンにサーキット走行の様子が映し出された。全世界700台限定で発売される「M4 GTS」は、初の「M」モデルである「M3」の登場から30周年となることを記念したモデル。インテーク内に少量の水を噴射して燃焼室を冷却するウォーター・インジェクションをBMWとして初搭載し、ベースモデルの「M4」から約70PSものパワーアップを果たした。
世界で最もチャレンジングなコースとされるニュルブルクリンク北コースのラップタイムは7分28秒と驚異的で、エンジンパワーだけでなく1,510kgにまで軽量化されたライト・ウエイト構造、カーボンセラミックブレーキ、7速ダブルクラッチギアボックスがこのラップタイムに貢献した。シートはバケットシートルックの専用シートで、オプションによりサーキット走行に欠かせない6点式シートベルト、ロールバー、消火器を追加することもできる。
ブース内には新型「X1」も展示された。乗員スペースも荷物もスペースも拡大され、新開発のサスペンションによって走行性能も向上。エンジンも全面的に刷新され、4気筒のガソリン2タイプ、ディーゼル3タイプが用意される。いずれもBMWグループの新しいエンジン・ファミリーに属するユニットで、同じく新開発された6速マニュアル・トランスミッションまたは8速ステップトロニック・トランスミッションが組み合わせられるという。