東京ビッグサイトで開催中の「第44回東京モーターショー2015」にて、ダイハツ工業は「POSSIBLE! 明日の『できる』をダイハツと」をテーマに、「NORI ORI(ノリオリ)」「TENPO(テンポ)」など4車種を世界初公開した。
「将来の暮らし」を考えた次世代コミューター「NORI ORI」は、今回のダイハツブースを象徴するモデルといえる。プレスブリーフィングに登壇したダイハツ工業取締役社長の三井正則氏は、「少子高齢化の一言ではくくれない『新たな暮らしの姿』。そのキーワードは『支え合い』ではないかと思います。子供と親、近所に住むご両親、地域に住む人々、さまざまな支え合いの中で暮らす姿を思い描き、ひとつの提案に至ったのがこの『NORI ORI』の企画です」と述べた。
「NORI ORI」は「段差ゼロ」をめざし、超低床フロアを採用。車両横の電動スロープを使えば、ベビーカーを押しながら車内に乗り込むことができ、後方の電動リフトを使えば車いすでも簡単に車内に入れる。フラットフロアなので車内の移動も可能だ。三井氏は同車に関して、「イージーアクセスな軽自動車をめざした『近未来のマルチコミューター』です。支え合いの暮らしの中になくてはならない要素をもつクルマだと考えています」と語り、魅力をアピールした。
次世代の商用車「TENPO」は、「いかに多くの荷物を積むか」に重点を置く現代の商用車に、「運転のしやすさ」「乗降性のよさ」を融合させた1台。「ウェイク」「タント」のプラットフォームを応用することで得た大きな荷物スペースに、乗用車と同じFF構造を組み合わせたことで、商用車に不慣れな人でも使いやすいクルマになったという。
ダイハツブースではその他、「お母さんと娘さんが仲良くなれる空間」を表現した「HINATA(ヒナタ)」、次世代のスモールカーを牽引する環境車「D-base(ディーベース)」といったコンセプトカーも展示。29日に発売された「キャスト スポーツ」をはじめ、新型軽乗用車「キャスト」3バリエーションが並び、さらに「コペン セロ」「ウェイク」など、バラエティ豊かな車両がそろった。
暮らしの将来に寄り添い、これからの生活を提案するクルマがそろうダイハツブース。三井氏もプレスブリーフィングにて、「軽自動車は今もこれからも、お客さまにとって身近な存在でなければならないものです。そのためにダイハツは、『日本の家族のあり方や働き方の変化をより深く考える企業』でありたいと思ってます」と話していた。