説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「3D Touch」でiOSの使い方が変わる?』という質問に答えます。

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iOS 9でサポートされた「3D Touch」は、iOSの使いかた/操作性を変える可能性が指摘されています。2015年10月現在、3D Touchに対応した端末はiPhone 6s/6s Plusしかありませんが、対応端末が増えるにつれ変化は明らかになることでしょう。

ひとつ確実なことは、ホーム画面上のアイコンを押し込むと現れる「クイックアクション」に対応したアプリの増加です。この機能に対応するサードパーティーアプリも順調に増えているため、タップを繰り返して目的の画面に到達する現在の操作スタイルは若干変化し、より効率的なものになるでしょう。

たとえば、クイックアクションが当たり前になると、アプリをフォルダに分けて保存する利用スタイルは見直しが必要になります。フォルダをタップで開いたあとにアイコンを押し込むという操作は直感的と言いがたく、せっかくの機能も台無しです。もしフォルダが現在のままであれば、クイックアクション対応のアプリはホーム画面に直置きしたほうが効率的ということにもなりかねません。

画面に振動を伝える「タプティック・エンジン」も、より多くの場面で利用されるようになることでしょう。現在のところ、クイックアクション以外で活用される場面はほとんどありませんが、いずれはさまざまな振動パターンでユーザに情報を伝えるアプリが登場することでしょう。Apple Watchの最新システム(watchOS 2)では、サードパーティー製アプリからタプティック・エンジンの機能にアクセスできるようになりましたから、この点ではiOSアプリの先行事例となりそうです。

3D TouchというAppleのUIに対する新しいアプローチは、やや実験的な部分はあるものの、五感のひとつである「触覚」に訴えるという点で的を射ています。定着するまでには時間がかかるかもしれませんが、iOSの操作体系における重要な柱に育つことは確かでしょう。

クイックアクション対応のサードパーティー製アプリが登場し始めるなど、「3D Touch」がiOSの操作体系に強い存在感を発揮する日は遠くなさそうです