11月8日まで東京ビッグサイトで開催中の東京モーターショー。カーナビはそもそもは道案内のための機器だが、通信やクラウド、センサー、表示デバイス技術の進歩により、人と車をつなぐインタフェースへと変貌しつつある。ここでは、各メーカーが開発しているカーナビの最新技術を紹介していきたい。
パイオニア - 行動予測で操作が不要なナビ
普通のナビでは、目的地を指定したり、その周辺の施設を検索するといったように、ユーザーが、何らかの操作をして情報を引き出す必要がある。
スマートモビリティシティ(西4ホール)にあるパイオニアブースで、目玉の一つとなっているのが、新コンセプト「In-Vehicle Context Awareness」のシミュレーター。車内のカメラでドライバー個人を認証し、行動履歴から情報を推定して提供するものだ。
単純に目的地を推定するだけでなく、好みの音楽やおすすめの情報、状況に応じた情報を提供する。たとえば、目的地に早く着いた祭に、近くのカフェを自動で検索するといった具合だ。また、センサーによって、運転中の疲労や眠気を検知し、音や香りで眠気を覚ますという機能も体験できる。
同ブースには、開発中のヘッドアップディスプレイも展示。現在のヘッドアップディスプレイはドライバーの約3m先に情報を表示するが、新型では5m以上先となる。これにより、前方とヘッドアップディスプレイの情報を見る際に目の焦点移動が小さくなる。2018~19年の製品化を目指しているとのことだ。
パイオニアではスマートモビリティシティだけでなく、西3ホールのブースにも既存のナビ製品を出展している。こちらでは、サイバーナビで利用できる音楽ストリーミングサービス「Music Cruise Channel」に注目だ。