メルセデス・ベンツ日本は「第44回東京モーターショー2015」にて、新型「スマート」やコンセプトモデル「Vision Tokyo」を発表した。ダンサーによるショーアップで盛り上がる中、登場した新型「スマート」はステージ上で1回転。回転半径3.65mという取回しの良さを見せつけた。
今回、メルセデス・ベンツがブースに展示したのは、「スマート」「メルセデスAMG」「メルセデス・マイバッハ」ブランドを含む全15台。うち1台がワールドプレミア、4台がジャパンプレミアという充実した内容となった。
会場のスタッフが突然踊り出す奇抜な演出でスタートしたプレスブリーフィングでは、メルセデス・ベンツ日本代表取締役社長兼CEO、上野金太郎社長のスムーズな進行により、3モデルが披露された。最初に登場したのは、「Mクラス」から生まれ変わった「GLEクラス」の「GLE 350 E」。これまでSUVに消極的な印象のあったメルセデス・ベンツだが、今後は大幅にSUVモデルを増やすという。
続いて登場したのは、まったく新しく生まれ変わったという「スマート フォーツー」「スマート フォーフォー」。全幅を100mm増やすなどボディを大型化しながら、RRのメリットを最大限に生かしてハンドル切れ角を極限まで稼ぎ、3.65mという最小回転半径を実現した。これにより、狭い道や狭い駐車場でも自在な取回しが可能となった。メルセデス・ベンツによれば、東京は世界の大都市の中でもいち早く駐車場の問題に取り組んだ都市であり、「スマート」はそんな東京にぴったりのモデルなのだという。
大型化とともに、内外装とも質感が大幅に高められたことも大きな特徴。価格は先代モデルより上昇したものの、低価格にこだわるよりユーザーの満足度を高めることを優先したという。長らく販売されていなかった「スマート フォーフォー」も復活。三菱車をベースとしていた従来モデルとは異なり、「ツーフォー」と同じド・ディオンセルを採用する。エンジンは「ツーフォー」「フォーフォー」ともに999CCとなっており、トランスミッションは6速デュアルクラッチを組み合わせる。
なお、メルセデス・ベンツは情報発信拠点「メルセデス・ベンツ コネクション」を東京・六本木で展開しているが、11月25日まで同店舗は「スマート」にジャックされ、「スマートコネクション」として営業するとのことだった。
今回のプレスブリーフィングで最後に登場したのは、東京モーターショーのためだけに制作されたというコンセプトカー「Vision Tokyo」。すでに公開されている自動運転リサーチカー「F 015 Luxury in Motion」と同様の未来的なフォルムを持ち、ドアは上開きの1枚のみ、シートはラウンジタイプで、車内中央に3D映像を投影するなど、非常にユニークな発想が散りばめられている。