厚生労働省は27日、「人口減少社会に関する意識調査」の結果を発表した。それによると、子育てにおいて負担・不安に思うこととして最も多かったのは「出費がかさむ」で46.2%を占めた。

「子どもの声が騒音」、35.1%が「同感できる」

0歳~15歳の子どもが1人以上いる人に対して、子育てをしていて負担・不安に思うことがあるかと聞くと、「ある(どちらかといえば+とても)」と答えた人は72.4%に上った。

具体的な負担・不安の内容は、「子育ての出費がかさむ」が46.2%で最も多く、以下、「将来予想される子どもにかかる経済的負担」が40.8%、「子どもが病気のとき」が33.3%と続いた。同省は「子育てにおける経済的負担は長年の課題であり、政府としては若者の雇用の安定化に向けて取り組んでいく」と話している。

具体的な負担・不安の内容(出典:厚生労働省Webサイト)

全員を対象に、若者世代が出産・子育てにより前向きになるために必要と思うことを尋ねたところ、「とても必要、大事」の割合が最も高かったのは「安定した雇用と収入」で72.4%。次いで「安心して保育サービスが利用できること」が47.4%となった。

住宅地に立地する保育所を巡って「子どもの声が騒音」であるという声があり、近隣住民からの苦情や訴訟に発展するケースが出ていることについて質問すると、35.1%が「同感できる(ある程度+とても)」と回答した。同省は「家庭や地域社会に子育てへの理解を求めていくことが重要」と話している。

調査時期は2015年3月、有効回答数は15歳~79歳の個人3,000人。