スウェーデンのボルボ・カーズはこのほど、きわめて革新的なコンパクト・モジュラー・アーキテクチャー(CMA)のプラットホームをベースに、コンパクトカーのラインアップを拡大し、新たなセグメントに参入すると発表した。その新型車は2017年の発売を予定している。

ボルボ コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー(CMA)のプラットホーム

今回発表されたCMAは、モジュラーコンセプトのプラットフォーム「SPA」の小型車版。今後のすべてのボルボ車は、CMAとSPAという2種類の汎用性のあるモジュラープラットホームをベースに開発され、ボルボの商品リニューアルと成長戦略の基礎となる。この商品リニューアルと成長戦略には、今後4年以内の全ラインアップの刷新と、年間販売台数を80万台へ引き上げるという目標が含まれている。

CMAによって、ボルボはコンパクトカーの顧客にも、SPAをベースにした上級モデルと同様の高度な安全性や機能性を提供するとしている。SPAとCMAの共用技術としては、パワートレイン(通常エンジンとプラグインハイブリッドの両方)、インフォテインメント、空調、データネットワーク、そして2020年までにボルボ新車に乗車中の死者、重傷者ゼロをめざす安全システムが含まれている。

CMAにより、幅広い車種でパワートレイン、電装システム、さまざまな複雑な要素を同じアーキテクチャーに組み込むことが可能となり、将来のボルボの生産方式を変えることになる。これにより、コスト面でスケールメリットを生み出し、生産工程のさらなる合理化も可能となるという。CMAは当初から電動化も想定しており、新アーキテクチャーのために専用設計された新しいツインエンジン・プラグインハイブリッド車を設定している。