フェラーリ・ジャパンは23日、横浜市内で「488 スパイダー」のジャパン・プレミアを開催した。「308 GTS」から「458 Spider」まで歴代のオープントップを代表する車両が並ぶ中、新色「ブルー・コルサ」に身を包んだ「488 Spider」が披露された。

フェラーリ「488 スパイダー」が日本初公開された

同車は今年9月のフランクフルトモーターショーでワールド・プレミアを飾った「オープントップV8スポーツカーの歴史に新たな一歩を刻むモデル」。伝統的なミッド・リアエンジン・スポーツカーのプロポーションで、新色「ブルー・コルサ」がボディに光沢を与え、量感にあふれたフォルムを引き立てる。彫刻のような美しさを維持するだけでなく、エアロダイナミクス性能の要求を満たすことにも労力が注がれたという。

ルーフにリトラクタブルハードトップ(RHT)を採用しており、開閉にかかる時間は14秒。ソフトトップと比べて25kgの軽量化も図った。エンジンは総排気量3,902ccのV型8気筒ターボを搭載。最高出力670CV、最大トルク760Nm/3,000rpmを発揮し、0-100km/h加速3秒以内、0-200km/h加速8.7秒とされている。あらゆるエンジン回転域でハーモニクスと調音の研究も進め、耳障りにならない魅力的なサウンド効果も実現させた。

「488 スパイダー」のジャパン・プレミアにディーター・クネヒテル氏(写真右)らが出席

ジャパン・プレミアには、フェラーリ極東エリア統括マネージング・ディレクター、ディーター・クネヒテル氏らが登壇。「パワフルな性能による極上のドライビング体験を楽しんでもらうことがコンセプト。オープントップで楽しむダイレクトなエンジンサウンド、2名乗車に十分な室内の適性・ユーザビリティといった特徴により、走る喜びを際立たせています」(クネヒテル氏)と同車について説明した。

車両開発の中心となったリトラクタブルハードトップに関して、「きわめてシンプルなメカニズムとし、アルミニウム素材を採用するなど、徹底した軽量化を図りました」とクネヒテル氏。45km/h以下であれば走行中でもルーフを開閉でき、収納容積も100リットルに収めたという。「エアロダイナミクスや全体のスタイルを保つためにも、この課題を解決することは絶対に必要でした」とクネヒテル氏は述べた。

なお、フェラーリはすべてのラインナップに「Apple CarPlay」を搭載することを発表しており、「488 スパイダー」でも標準装備とされている。加えて新インフォテイメント・システムも採用され、すべてのメニューを読み取りやすく、より直感的に理解できるように再設計したとのことだった。