日産自動車とソフトバンクは20日、人型ロボット「Pepper」を11月より日産販売店に導入し、来店者とのコミュニケーションに活用すると発表した。まず、全国の「レディー・ファーストショップ」の内100店舗に順次導入し、その後他の販売店舗へも拡大していく予定。
日産とソフトバンクは、かねてより「Pepper」の法人向けモデルとなる「Pepper for Biz」の店舗活用に関する共同プロジェクトを進めてきたが、このたびのソフトバンクの「Pepper for Biz」サービス開始に伴い、11月より日産の販売店に導入することが決まった。なお、自動車メーカーとして「Pepper for Biz」を販売店に導入するのは日産が世界で初めてとなる。
今回日産が導入する「Pepper」には、日産の販売店用に開発された専用アプリケーションが搭載され、来店者の出迎えから、胸部のタブレットを使った商品説明、子ども向けのエンターテインメントなど、居心地のよい店づくりのためのさまざまなサービスを提供する。
日産の「レディー・ファーストショップ」は、女性客や初めてクルマを購入する人に向け、運営や設備などに独自の認定基準を設けた店舗。スタイリッシュなデザインの店内に授乳ルームや広々としたキッズスペースを完備し、より快適で手軽にクルマの購入を体験できるようになっている。日産は、「レディー・ファーストショップ」に「Pepper」を導入することにより、さらに細やかなサービスの提供が可能になると期待しているとのこと。
ソフトバンクは今回、「Pepper for Biz」で利用できる複数の「Pepper」のアプリケーションを一括で管理したり、接客情報などを蓄積してマーケティングに活用したりするための「Pepper for Bizプラットフォーム」の提供に加え、Wi-Fi環境の提供や初期設定のサポートなど、導入から運用まで日産の販売店における「Pepper」の活用を全面的にサポートする。今回の取り組みは、自動車の販売店という新たな場へのチャレンジとなり、ソフトバンクは今後も「Pepper」の活用の幅を広げ、さらにさまざまな分野への展開を目指していくとしている。