ブランド総合研究所はこのほど、「地域ブランド調査2015」の調査結果を発表した。同調査は6月24日~7月17日、20代~60代の男女2万9,046人を対象に実施された。

市町村の魅力度ランキング

今回調査対象となったのは、全790市(2015年4月末時点)と東京23区、および地域ブランドへの取り組みに熱心な187の町村を加えた計1,000の市区町村と、47都道府県。それぞれに認知度や魅力度、イメージなど全77項目の設問を設け、その結果をもとに地域のブランド力を消費者が各地域に抱く「魅力」として数値化した。

「魅力的な市区町村」1位は函館市だった。回答者の73.6%が同市を「魅力的」だと回答しており、2014年に続き2年連続3度目のトップとなった。後には、2位札幌市、3位京都市と続いた。魅力的な47都道府県については、北海道が7年連続で1位で、東京都は3位となった。

都道府県の魅力度ランキング

項目別で見ると、3月に長野駅・金沢駅間で開業した北陸新幹線の沿線地域では、総じて「情報接触度(一年以内に同地域を見聞きしたことがあるか)」が上昇した。

富山県においては「観光意欲度(訪れてみたいかどうか)」が47都道府県中16位(前回28位)となった。同県内の市においても、黒部市が1,000市区町村中31位(前回62位)、富山市が76位(前回134位)と上位にランクインした。一方で、石川県は対照的に各項目の点数が低下する傾向となった。

三重県および同県志摩市においては、2016年5月に開催が決定した「第42回先進国首脳会議(伊勢志摩サミット)」に関連し、「情報接触度」をはじめとする各項目が点数・順位とも上昇。三重県の「情報接触度」は33位から23位となり、志摩市は132位から49位となった。また、観光意欲度についても同県が26位から20位に、同市は44位から18位に急上昇した。

また、軍艦島などのある長崎県も、今年「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」が世界文化遺産に登録されたことなどから、「情報接触度」が23位から17位と上昇した。

なお、調査結果の詳細は公式サイトにて公開されている。