S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス(以下、S&P DJI)、日本取引所グループ(以下、JPX)および同グループ傘下の大阪取引所(以下、OSE)は15日、「S&P/JPX 日本国債 VIX指数」の算出を開始した。OSE広報は「日本国債の投資家にとって有用な指標となることが期待される」と話している。

日本国債のインプライド・ボラティリティを算出

同指数は、OSEで取引される日本国債(長期国債)先物オプション取引の価格を用いた日本国債のインプライド・ボラティリティを算出するベンチマークで、シカゴ・オプション取引所から同社が所有するVIXの算出メソドロジーに係るライセンスの供与を受けたうえで、S&P DJI、JPXおよびOSEが共同開発した。シカゴ・オプション取引所ボラティリティ指数(R)(VIX(R)指数)と同様のメソドロジーを利用した日本初の本格的な債券ボラティリティ指数となる。

インプライド・ボラティリティを算出するために、長期国債先物のプット・オプションおよびコール・オプションの価格を用いている。しかし、アット・ザ・マネー(ATM)の権利行使価格から導出されるインプライド・ボラティリティとは異なり、アウト・オブ・ザ・マネー(OTM)の権利行使価格に織り込まれる情報を取り込むことで、特定の理論モデルや権利行使価格に依存しないボラティリティを計測するという。