NHKの大河ドラマ『花燃ゆ』のクランクアップ会見が14日、東京・渋谷区のNHK放送センターで行われ、主演を務めた井上真央が出席した。
12月13日に最終回を迎える本作は、明治維新を生き抜いた吉田松陰の妹・杉文(後の楫取美和)を描くドラマ(毎週日曜20時)。クランクアップとなったこの日、紆余曲折を経て楫取と夫婦になった美和が、未来へ向かって歩み出す最終シーンの撮影が行われた。
昨年8月に山口・萩ロケでクランクインし、1年を超える撮影を終えた井上は、「この作品に携わったみなさんに感謝申し上げます」とあいさつしながら、「泣き顔は撮らないで~!」」と感極まって泣き笑い。「厳しい意見も耳にして、主演として自分にできることは何かと毎日考えてた。誰に何を言われても、現場で堂々と立って笑っていることかなと思ってた」と涙を流しながら長きに渡った撮影を振り返り、「こんなに自分自身が成長できた作品はない」と充実した表情を浮かべた。
また、キャストの伊勢谷友介、東出昌大、原田泰造、森永悠希、久保田磨希、檀ふみが花束を持って駆け付け、「長い間、お疲れさまでした。ここまで作品の芯として立っていてくれたので心強かった」(伊勢谷)、「耐え忍ぶことが強いられる壮絶な戦いだったと思う。真央さんが中心に立っていたから、生涯を全うすることができた」(東出)とそれぞれ熱い抱擁を。続けて、母親役の檀も、「これほどみんなに尊敬され、信頼され、愛された大河の女優はいなかったと思う。本当に素晴らしい女優さんだった」と"娘"として奮闘した井上を称賛の言葉とともにねぎらった。
そんなキャスト陣に、井上は、「悩んでる時や不機嫌な時、みんなが声を掛けてくれたり、甘いものをくれたり、色んな形で励ましてくれた。大変な時こそ、人の優しさを感じた」と笑顔で感謝。「朝ドラの時もそうだったけど、燃え尽きて明日からダメ人間になりそう。撮影中のように、規則正しい生活をしたい」とホッとした表情を見せつつ、「人間として役者として支えてもらったように、私ももっともっと役者としての力をつけたい。作品や誰かを支えられるような役者になって、みなさんの前に堂々と立つことができたら」と新たな決意も語っていた。