洗濯して脱水し、外に干した後のワイシャツのシワを見るたびに、「アイロンがけが面倒だなぁ」と思ってしまうことがあると思います。でも、洗濯と干し方の方法をちょっと工夫すると、場合によってはアイロンがけが不要になるぐらいシワにならずに乾かすことができます。

脱水はNG!

ここで紹介する方法は、魔法のようなテクニックではありません。

ワイシャツを洗濯機で洗った後、脱水をかけてから外に干すことが多いと思います。でも、実はこの脱水がくせ者なんです。他の洗濯物と絡み合いながら脱水が行われると、当然ながらシワができてしまいます。おわかりかと思いますが、このシワを取るにはアイロンがけがマストなので大変です。

でもここでは「脱水をしないで干す」方法をオススメします。

脱水しないで干すメリットは、水の重みで繊維が伸びた状態になるため、シワが生じにくいということにあります。もちろん、脱水をして干した時よりも乾くまでの時間は余計にかかりますが、晴れた日ならそれでも比較的早く乾きますし、その後のアイロンがけの苦労を考えると……これがこの方法をオススメする理由です。

やり方

まず、洗濯後のワイシャツにのり付けを行います。まんべんなく浸透させるため、洗濯のりは液体タイプがオススメです。

洗濯のりの分量は商品の説明文を参考にしましょう。

容器に入れた水に洗濯のりを適量入れてから、洗濯済みのワイシャツをまんべんなく浸します。

ワイシャツを洗濯のりに浸した後の状態。絞りませんよ!

あとはできるだけワイシャツを放置する時間を作らず、ハンガーにかけて外で干します (たれる水の量が気になる場合は、換気扇を回した状態のお風呂場で干してもいいでしょう)。

けっこう水がたれるのですが、この重みが大事なのです。

バリッとさせるのであれば乾いた後にアイロンがけをする必要がありますが、シワだらけの状態よりはだいぶアイロンがけがラクになります。また、ノーネクタイOKなど、多少カジュアルな服装でも大丈夫な場合は、アイロンがけをしなくてもOKな仕上がりになります。

教えてくれたのは……

田辺明敏さん

田辺クリーニング 二代目店主。クリーニング一筋30年以上。専用の工場もあり、技術に定評がある埼玉県のクリーニング店を経営。地元商工会の洗濯講座などのセミナー講師も担当している。

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