彼氏の先輩が気になっている、22歳女性からのご相談です。
【相談】
さくらさん、はじめまして。先日、さくらさんの恋愛相談をWebで拝見してメールさせていただきました。
私は22歳の大学生で、つき合って1年たつ同じ大学の彼氏がいます。大学が地方のため一人暮らしをしていて、半年ほど前から彼が泊まりに来て半同棲のような生活をしています。
私の相談は、彼氏がいるのに彼の先輩が気になっていることです。彼への気持ちが冷めたわけではないのですが、先輩も気になってしまいます。先輩とは直接連絡などは一切とったことはありません。仮に連絡先を知っていたとしても彼氏がいる以上、連絡を取ることはしません。
同時に2人人を好きになった時点で、2人とも本当に好きではないのでしょうか。人を好きになることは悪いことではないと思いますが、私の場合は良いことをしてるとは思えません。
【回答】
ご相談ありがとうございます。ご相談内容を拝読する限り、相談者さんは先輩へは「好き」というよりも、憧れている気持ちのほうが強い印象を受けました。その理由が以下です。
■気持ちの上で「恋心」よりも「理性」が勝っている
本来、好きという感情は、理性で抑制できるものではありません。ですが相談者さんは、「仮に連絡先を知っていたとしても、彼氏がいる以上は連絡することはない」という、明確な意思を持っています。たとえ先輩の連絡先を知っていたとしても、理性で連絡することを抑えられるということです。
恋が始まるとき、最初は遠くから眺めていて「いいな」という関係からスタートすることが多いと思います。ですが、そのままでは2人の距離は縮まりません。縮めるためのポピュラーな手段が、連絡先の交換です。ところが相談者さんは、積極的に知ろうとはしていませんし、仮に知ったとしても彼氏がいる以上は連絡しないのです。ですからその気持ちは、「恋心」というよりも「憧れ」に近いと感じた次第です。
憧れであれば、そこまで罪悪感を持つ必要はありません。ただし、ご相談をいただいた当時より、先輩への気持ちが強くなっていて彼氏への気持ちが弱くなっている場合は、以下のことを考慮してみていただきたいです。
■経済面を親に頼った状態の半同棲ではお互いの本質はつかみづらい
彼も相談者さんも学生とのことですが、学費や家賃、光熱費や生活費はお二人とも全額ご自身で負担していますか。もし少額でも負担していただいているならば、実はお互いの本質はつかむことができていない可能性があります。
その理由は、経済的負担をし合わないにも関わらずに部屋という密室で2人きりでいる時間を長く確保できるため、お互いの短所が見えづらくなるからです。
会うのがもし、どちらかの実家だったらと想像してみてください。ご両親を含めたご家族が別の部屋にいる空間で会うわけですから当然、遠慮が出てくるはずです。相談者さんの実家で会う場合は、今ほど頻繁に彼が訪問してくることもないでしょう。そしてお二人はおそらく肉体関係もあると思いますが、どちらかの実家であれば外で会わなければならない遠慮も出てきます。
経済的負担をし合わず誰にも邪魔されない密室で会うことができる=ノーリスクハイリターンなのです。
これがお互いに親元からきっちりと自立して経済的負担をし合うことになると、金銭的に2人ともリスクを背負うことになります。自宅デートは外デートより交際費を抑えられますが、それでも食費やちょっとした物の購入などにお金を使う機会が出てくるはずです。
お金の使い方には人間の本質が表れます。ご両親に経済的面で頼っているのに半同棲状態で会うということは、本質を見る機会を失っているに等しい、ということなのです。
優しい人だと思っていたけれど、他人にはかなりケチな人だった。手持ちのお金が足りなくなるとご飯代を負担しない人だった。浪費家で貯金ができない人だった。わたしは年間200件以上の男女から相談を受けていますが、この手の相談はかなり多い印象です。お金が恋愛の最優先とは言いませんが、現実問題として、お金がなければ生活できない世の中なのです。
ですからもし、彼への気持ちが以前より弱くなっていると感じていたら、半同棲を解消することも1つの方法です。お互いに経済的負担を強いてでも彼は会いたいと思ってくれているのか。そういったときに彼の本質が見えて、彼が相談者さんを深く愛してくれていると知ることができれば、今回のように心が揺れることもなくなるはずです。
もしまた何かありましたら、いつでも連絡をくださいね。半同棲を解消する方法がわからない場合は、別途ご相談メールをいただければ幸甚です。
※写真と本文は関係ありません
著者プロフィール
内埜さくら(うちの さくら)
恋愛コラムニスト。2,000人以上の人物取材の経験で磨かれた、鋭い洞察力が武器。著書は『恋がガンガンうまくいく魔法のフレーズ80』(講談社)。無料のメール恋愛相談は年間200人以上の男女が利用、リピーターも多い。相談を休止中の場合もあるので詳細はブログまで。恋愛コメンテーターとして『ZIP!』(日本テレビ)、『スッキリ!!』(日本テレビ)、『ばらいろダンディ』(MX-TV)などのテレビやラジオ、雑誌にも多数出演。