厚生労働省は7日、2014年度の国民医療費の概況を公表した。調査によると同年度の医療費は40兆610億円であった。
1人あたりの国民医療費は31万4,700円
「国民医療費」とは、その年度内の医療機関等における保険診療の対象となり得る傷病の治療に要した費用の推計であり、医療保険などによる給付のほか、公費負担、患者負担によって支払われた医療費を合算したもの。
厚労省の発表によると、2014年度の国民医療費は40兆610億円、前年度の39兆2,117億円に比べ2.2%(+8,493億円)の増加となった。人口1人当たりの国民医療費は31万4,700円で、前年度の30万7,500円に比べ2.3%(+7,200円)増加した。
国民医療費の国内総生産(GDP)に対する比率は8.29%(前年度8.26%)、国民所得(NI)に対する比率は11.06%(同11.14%)となった。
年齢階級別にみると、0~14歳は2兆4,510億円(構成割合6.1%)、15~44歳は5兆2,004億円(同13.0%)、45~64歳は9兆2,983億円(同23.2%)、65歳以上は23兆1,112億円(同57.7%)だった。
人口1人当たり国民医療費をみると、65歳未満は17万7,700円、65歳以上は72万4,500円となった。そのうち医科診療医療費では、65歳未満が12万2,100円、65歳以上が53万6,100円、歯科診療医療費では、65歳未満が1万7,900円、65歳以上が3万2,300円、薬局調剤医療費では、65歳未満が3万2,000円、65歳以上が12万7,200円だった。人口1人当たり国民医療費の対前年度増減率をみると、65歳未満は0.3%、65歳以上は1.0%増加した。