新生銀行は6日、同行をはじめマネックスグループ、ADキャピタル、Convoy Financial Holdings Limited(以下コンボイ)、東急リバブルを含む日本および香港の企業から共同出資を受けて、香港における個人の顧客向けの資産運用サービスを展開するため、資産運用サービス金融機関として設立したNippon Wealth Limited, a Restricted Licence Bank(以下NWB)が、香港のSecurities and Futures Commission(SFC、證券及期貨事務監査委員會)から、証券売買業務(Type1)と証券アドバイザリー業務(Type4)にかかる免許を9月25日に付与されたと発表した。これによりNWBは、4月に取得した銀行免許と合わせ、香港で銀行・証券にまたがる金融サービスを提供する体制を整え、12日から本格的に開業するとしている。
中長期的な展望を見据えた債券や投資信託を組み込んだポートフォリオを提案
新生銀行とマネックスグループでは、香港での資産運用ニーズを持っている個人の顧客に対応するため、2013年6月にNWBの持ち株会社となるOJBC Co. Ltd(以下OJBC)を設立し、この100%子会社としてNWBを2013年8月に設立した。OJBCに対しては、2013年12月以降、ADキャピタル、コンボイ、東急リバブルなど日本および香港の企業が出資し、新生銀行が議決権の50%を保有しているという。
NWBは、香港での金融ビジネス、銀行および証券業務の双方に精通した経営陣が経営にあたり、英語、広東語に加え、日本語での対面サービス(NWBで取扱う書類はすべて英語)を充実させ、国際分散投資の受け皿として、香港での資産運用ニーズを持っている個人の顧客の資産形成を本格的に支援するとしている。
新生銀行によると「香港で口座を開設できる人が利用できるので、日本と香港を行き来するビジネスマンなどの資産運用ニーズに対応できる。預金をはじめ、中長期的な展望を見据えた債券や投資信託を組み込んだポートフォリオなど、日本では取り扱っていない英語圏での金融商品が提案できる」としている。現在、9種類(日本円、米ドル、香港ドル、ユーロ、豪ドル、NZドル、英ポンド、シンガポールドル、カナダドル)の取扱い通貨も、今後拡大していく予定だという。