山口県宇部市は10月4日~11月29日、2年に1度行われる国内最古・最大級の野外彫刻展「第26回UBEビエンナーレ」をときわ公園・緑と花と彫刻の博物館(ときわミュージアム)の彫刻野外展示場にて開催する。
同展は日本最初の試みであった昭和36年(1961)の「宇部市野外彫刻展」から始まり、現在では「新人作家の登竜門」としても知られるなど、国内最大の野外彫刻展となっている。
会場に展示される作品は、延べ30カ国から応募のあった全266点の模型作品(実物の約10分の1サイズ)の中から、2014年9月の一次審査で18点を実物制作指定作品に選出。10月3日の二次審査を経て、全18作品が4日より一般公開される。なお、今回の大賞受賞作家は、2016年に開催される瀬戸内国際芸術祭にも招待される。
さらに、このUBEビエンナーレを核として、宇部市北部地域で里山に巨大彫刻が出現するなど様々なアート展示と地元食材を使った郷土料理を楽しめる「うべの里アートフェスタ」、市中心部が市民の手によってアートで彩られる「まちなかアートフェスタ」、宇部市民の多彩な芸術活動を紹介する「宇部市芸術祭」、これら全てを総称して「第26回UBEビエンナーレ×まちじゅうアートフェスタ2015」として開催される。
うべの里アートフェスタ(場所: 宇部市北部地域)では、宇部市北部地域 吉部エリア(メイン会場)・万倉エリア・船木エリアのさらなる活性化や地域振興、交流人口、定住人口の増加を目指して開催するアートイベント。メイン会場では、廃校を活用した展示や野外彫刻の設置を行う。その他、歌・ダンスなどの各種パフォーマンスや地元アーティスト・彫刻家らによる参加型ワークショップも予定。さらに、地元の特産品の販売や、山口の郷土料理「ゆうれい寿司」「竿まんじゅう」といった地元ならではの食も提供する。
まちなかアートフェスタ(場所: 宇部市中心市街地 ハミングロード新天町アーケード、常盤通り)は、宇部市中心市街に"世界にひとつのアート"を集め、通りや商店街、店舗をアートの世界に変身させるイベント。
現代美術家・祐成政徳氏が空き店舗の空間全体を使用してつくりあげる「体験型インスタレーション」のほか、幼稚園児から大人まで市民が街への思いを描いた巨大絵画の展示「巨大絵画ハミングロード新天町アーケード展」や、営業中の店舗や空き店舗を活用した無審査・自由出展の展覧会「宇部アンデパンダン・プロジェクト2015」も実施する。その他、「コトダマプロジェクト#2」では未来への思いを込めた川柳が街の街路灯を飾る。
宇部市芸術祭(場所: 宇部市文化会館、渡辺翁記念会館、ときわ湖水ホールなど)は、陶芸、華道、短歌、演劇など幅広く「アートのまち」宇部市民の多彩な芸術・文化活動を楽しめるイベント。宇部市文化会館や渡辺翁記念会館など、宇部市内の9つの会場にて計28件の催しが行われる。
第26回UBEビエンナーレのはときわ公園(山口県宇部市野中三丁目4番29号)にて、11月29まで(各日9:00~17:00)開催。入場料は無料となる(駐車料金は有料)。ときわ公園へは山口宇部空港からクルマ・バスで約10分、JR宇部線「常盤駅」から徒歩約15分。なお、「第26回UBEビエンナーレ×まちじゅうアートフェスタ2015」の会場間を運行する無料シャトルバス(案内スタッフ乗務)は、10月11日・25日・11月29日に各日1日5便運行する。