説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「外出先なのにソフトウェア・アップデートするかどうか聞かれました!?」という質問に答えます。
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Appleは、ユーザにiOSの更新(アップデート)をうながすことにより、iPhoneに新機能の追加や不具合の修正を行います。アップデートされたシステムは以前の状態に戻すことができないうえ、旧バージョンのOSを新規インストール方法も用意されていないため、システムはひたすら"前へ進む"ことしかできません。
ソフトウェア・アップデートは配布開始からしばらくすると、Wi-Fi接続時にiPhoneへ自動ダウンロードされます。データサイズは一定ではなく、iPhoneのモデルによっても多少異なりますが、1ギガバイトを超えるほどの大きいこともあります。内蔵ストレージに収まりきらない場合は、空き領域が不足している旨のメッセージが表示されます。
iOS 9以降、空き領域にアップデートデータのダウンロードが無事完了すると、いつでもアップデートできる状態になります。iOS 9.0.1アップデートを例にすると、インストールの準備ができた旨のメッセージとともに、「今すぐインストール」と「後で」、「詳細」という選択肢付きのダイアログが表示されます。しかし、時間に余裕があるとき以外は、アップデートすることはお勧めできません。
最大の理由は、数回の再起動を伴うためです。再起動中はデータ通信はもちろんのこと、電話をかけることも受けることもできなくなります。仕事中にうっかりアップデートを開始してしまうと、10分程度音信不通になる可能性がありますから、避けるべきでしょう。
バッテリーに余裕がないときにこのダイアログは現れませんが、念には念を入れ電源を確保した状態でアップデートすることを強くお勧めします。なんらかの原因でアップデートに失敗すると、リカバリーモードにしたうえでパソコン(iTunes)から復元するしかなくなるため、パソコンの用意がない外出先では対応のしようがありません。アップデートを促すダイアログが表示されても、緊急の連絡が入りそうにない場所/時間帯で落ち着くまでは「後で」をタップしましょう。