大阪市交通局は、リニューアル工事を進めてきた市営地下鉄御堂筋線梅田駅のアーチ天井が10月6日に完成すると発表した。同日から約1カ月間、これまでのアーチ空間の歴史などを紹介するパネル展も開催する。
梅田駅のアーチ天井は1935(昭和10)年に完成して以来、シンボル的存在として長年にわたって市民や利用者に親しまれてきた。1952(昭和27)年・1967(昭和42)年に続く3度目の大改装となった今回のリニューアルで、伝統あるフォルムを生かしつつ、斬新なデザインと優しい照明を取り入れ、さらに魅力的な空間に生まれ変わった。
斬新な凸凹型の肌合いを持つ逆富士型の小型アーチを天井に連続して配置し、天井と一体となった照明から放たれる光と影のコントラストと合わせて幻想的な空間を演出。照明の色機能を採用することで、朝夕は活気に満ちたイメージ、昼間は全体をやわらげるイメージの明かりとする。LED照明と調光機能の採用により、約35%の省エネルギー化も図られる。
アーチ天井のリニューアルに合わせ、上り(新大阪・千里中央方面)ホームに4K対応の65インチ動画広告デジタルサイネージ12面を設置し、「梅田ホームビジョン」として運用を始める。上りホーム南側では10月6日から約1カ月間、梅田駅の建設工事やアーチ空間部の歴史の変遷などを紹介するパネル展を実施。建設工事に用いた建設資材や80年前のコンクリートサンプルなどの現物も展示され、地下鉄構造物の高い安全性が実感できるという。