京王電鉄は30日、高尾山の自然をイメージしたラッピング車両による運行を開始した。かつて京王線で運行された2000系のカラーを復刻し、車体側面に2両ずつ5パターン(春・夏・秋・冬・若草)のイラストを施した。
2000系は1957~1983年に京王線で活躍し、改良型の2010系(1984年引退)とともにグリーン1色の外観と「湘南型」と呼ばれる2枚窓の前面形状で親しまれた。ラッピング車両は8000系1編成(8713編成)を使用し、車体色に2000系のカラーを復刻。車両ごとに四季折々の高尾山が表現され、1・10号車は春、2・9号車は夏、3・8号車は秋、4・7号車は冬、5・6号車は若草のデザインが施された。
京王電鉄は高尾山エリアの魅力を紹介する「TAKAOプロモーション」を展開しており、ラッピング車両も「TAKAOプロモーション」のコミュニケーションロゴをヘッドマークに採用。車内は高尾山エリアに関係する中吊りポスターを全面に掲出しているという。運行開始初日の30日、午前中に高尾山口駅発着の特急での運用が見られ、従来の8000系とは異なるグリーン1色の車両に関心を示す利用者も多かった。
京王線では9月25日にダイヤ改正が実施された。日中の新宿~調布間において、府中方面の特急・準特急、京王多摩センター方面の準特急・区間急行・快速がそれぞれ20分パターンでの運行に。日中の特急は平日が新宿~高尾山口間、土休日が新宿~京王八王子間の運行となった。準特急の停車駅に笹塚駅・千歳烏山駅、区間急行の停車駅に仙川駅が加わり、橋本方面の準特急は笹塚駅で都営新宿線急行との接続が図られる。