前回はいわゆる3大キャリアのモバイルルーター選びについて紹介したが、今回はワイモバイルとUQコミュニケーションズについて紹介していきたい。

ワイモバイルはソフトバンクの下位互換

ワイモバイルはソフトバンク傘下に入るより前、社名がイーモバイルだったころから、モバイルルーターに力を入れてきたキャリアだ。古くからモバイルルーターを扱ってきただけあって、機種数も多い。現在はソフトバンク傘下となり、利用する帯域も共通で、ソフトバンクと共通の端末が増えている。

ただし、ソフトバンクと完全に同じ端末というわけではなく、利用する帯域幅の違いなどにより、ソフトバンクの下位互換というような位置付けだ。具体的には、ソフトバンクでは最新機種の「303ZT」でLTEのキャリアアグリゲーション(CA)利用時に187.5Mbpsの通信を実現しているのに対し、ワイモバイルではほぼ同等の「305ZT」で、AXGP利用時に165Mbpsまでの通信となっている。

現在販売中の機種は、カタログに載っているだけでも「Pocket Wifi 305ZT」「401HW」「303HW」「GL10P」「GL09P」「007Z」の6機種。この内3G専用の007Zを除く5機種がLTE対応モデルだが、最大通信速度やWi-Fiの通信規格(IEEE802.11ac)などを総合的に考えると、前述した「305ZT」が一番のおすすめになる。

「Pocket WiFi 305ZT」はソフトバンクの「Pocket WiFi 303ZT」と形状からなにからほぼ同等だが、性能だけが微妙に異なっている

なお、ワイモバイルには305ZTよりさらに新しい「401HW」もあるのだが、Wi-FiがIEEE802.11n対応(2.4GHz帯のみ)止まりで、通信速度も下り最大112.5Mbps(LTE)と、あまり機能的には目立ったところがない。グラム単位で荷物を減らしたいというような需要がない限りは305ZTのほうがいいだろう。