デジタルカメラやスマートフォン用の外部保存メディアとして主流のSDカードだが、サイズや速度によって非常に種類が多い。特に規格の違いによって互換性がどうなるかは気がかりなところだ。SDカードの種類や違い、選び方についてまとめてみよう。
SDが登場して15年以上
SDカードは、それまでデジタルカメラやポータブルオーディオのメディアとして主流だったコンパクトフラッシュ(CF)やスマートメディア(SM)の代替規格として1999年に開発されたものだ。開発はパナソニック、東芝、サンディスクが共同で行い、SDカードアソシエーションという規格策定団体も設立されている。
元々はサンディスクが開発していた「マルチメディアカード」(MMC)というメディアがあり、SDカードは物理的にMMCと互換性があるように開発された。具体的には、SDカードスロットにMMCを刺して利用できる、上位互換性を持っている。
SDカードにはCFやSMにはなかった、誤消去防止用プロテクトスイッチ、著作権保護機能、壊れにくい頑丈な外装といった特徴を備えており、家電での利用も考慮されている。このあたりはパナソニックや東芝といった家電メーカーの思惑が強く作用したようだ。
今は単なるストレージメディアとして使われることが多いが、元々はオーディオプレーヤーやビデオなどにも使われることを想定して、目的別に様々な仕様が用意されていた。今もBDレコーダーなどで録画した番組をほかの機器に持ち出す際は、CPRMに対応したSD-Video規格(上位規格であるISDB-T Mobile Video Profile含む)が利用されているが、あまり気にしなくてもいいだろう。
SDカードにはサイズや最大容量をサポートする世代によって、それぞれ3種類のバリエーションがある。それぞれを紹介していこう。