俳優の西島秀俊が主演を務める映画『MOZU』(11月7日公開)の予告映像とポスタービジュアルが、このほど公開された。
本作は、作家・逢坂剛氏の代表作で、累計発行部数が210万部を超える警察小説『百舌(もず)』シリーズが原作。2014年にはテレビドラマ版が放送され、平均視聴率11.0%、最高視聴率13.8%を記録し、2014年ギャラクシー賞7月度月間賞、東京ドラマアウォード2014連続ドラマ部門優秀賞を受賞するなど、高い評価を獲得してきた。
劇場版で描かれるのは、西島演じる倉木尚武が妻の死の真実にたどり着いてからの半年後。気力を失った倉木と、警察への不信感から警察をやめ探偵事務所を開いた大杉良太(香川照之)、そしてともに謎を追っていた明星美希(真木よう子)は、あるテロ集団による高層ビル大規模強盗・脅迫事件に遭遇する。
公開された予告映像は、アクションシーンを多数収録。引き裂かれた倉木の家族の描写がなされ、大杉の「あんたの娘の死にヤツらは関係しているんだな」、元公安部捜査官の東和夫(長谷川博己)の「ヤツが復活する前に殺せ」という意味深な言葉に続いて、ビートたけし演じる最凶の黒幕"ダルマ"が登場する。シーンは変わり、テロ事件の実行者・高柳(伊勢谷友介)が不敵な笑みを浮かべ、暗殺者・権藤(松坂桃李)が冷酷なまなざしで銃を乱射。
本作は、日本国内では撮影不可能な大規模アクションが多いため、フィリピン・マニラで海外ロケが行われた。その灼熱のフィリピンの街中で拳銃を放ち、街を駆け回る倉木。「未曾有のテロ計画」というテロップの前後では、"ダルマ"の関係者らとの爆破シーンやカーチェイスが立て続けに映され、最後には"ダルマ"が炎の中で「地獄? ここが地獄だよ!」と言い放つ、迫力の場面が収められている。
このビートたけしの貫禄ある重厚な演技に制作陣も息を飲んだようで、不気味なやけど痕の特殊メイクは、北野組でも活躍する江川悦子氏が担当。毎日2時間以上かけて作りこみ、実際の火の中で深夜におよぶ撮影に臨んだという。
あわせて公開されたポスタービジュアルは、公開済みのティザービジュアルとは逆で、拳銃を構えこちらを見据える倉木のアップと"ダルマ"が黒いコートに身を包み、立ちはだかっているデザイン。下部には、豪華キャストの顔ぶれが並んでいる。
なお、19日から発売開始となる劇場前売り券は初の試みとなる"動く前売り券"。専用アプリ(サッチビューワー)をダウンロードし、前売り券にアプリをかざすと券面の倉木が動き出す仕組みとなっている。
(C)2015劇場版「MOZU」製作委員会 (C)逢坂剛/集英社