明治安田生活福祉研究所は、「セカンドライフの生活設計」をテーマとする調査を実施し結果を発表した。調査は3月24日、全国の40歳~69歳の男女1万351名を対象に、WEBアンケート形式にて行われた。

理想のシニアは「加山雄三さん」「吉永小百合さん」

「理想のシニア有名人」

「理想のシニア世代の有名人」を選んでもらった結果、男性が選んだシニア有名人1位は、断トツで「加山雄三さん(197票)」だった。次いで「大橋巨泉さん(95票)」「所ジョージさん(89票)」「タモリさん(83票)」「ビートたけしさん(75票)」が上位TOP5に。一方、女性が選んだTOP5は、「吉永小百合さん(111票)」「加山雄三さん(100票)」「タモリさん(90票)」「所ジョージさん(63票)」「黒柳徹子さん(61票)」となった。

世代別に見ると、40代では、男女ともに「所ジョージさん」や「タモリさん」の人気が高く、50代60代では「加山雄三さん」や「吉永小百合さん」が高い支持を得た。

60代夫婦は、妻よりも夫の愛情の方が上!?

「配偶者に対する気持ち(60代・男女別)」

60代男女を対象に、配偶者に対する気持ちについて尋ねた結果、「ふだんの生活の中でできるだけ配偶者と一緒にいたい(男性75.6%、女性51.8%)」「夫婦は同じ部屋で寝るのがいい(男性62.9%、女性45.8%)」「配偶者と同じお墓に入りたい(男性78.2%、女性66.5%)」「もし生まれ変わるとしたらまた同じ人と結婚したい(男性62.2%、女性42.6%)」の項目で、いずれも男性より女性の割合が10ポイント以上も下回った。

この結果について、調査では「これには、男性が現役時代は仕事が忙しく、妻とのコミュニケーションが不十分となっていたことも背景にあるのでしょう。また、男性は現役時代に仕事や会社関係の付き合いが多く現役引退後に交友関係が狭くなりやすいのに対し、妻は子育て時代以来のお付き合いや友人あるいは地域に根付いた交際が広く社交性に富む生活ができていることも一因と考えられます」と分析している。

「配偶者に対する気持ち(60代・子どもの有無別)」

続いて、子どもの有無別に配偶者に対する気持ちの状況を見てみると、「配偶者との関係が良好(子有85.7%、子無90.0%)」「普段の生活の中でできるだけ配偶者と一緒にいたい(子有62.6%、子無75.7%)」「夫婦は同じ部屋で寝るのがいい(子有53.7%、子無62.5%)」「もし生まれ変わるとしたらまた同じ人と結婚したい(子有51.5%、子無62.9%)」と、子どもがいない夫婦のほうが、配偶者に対する前向きな回答が多かった。子どもがいる世帯では、配偶者に対する気持ちはややトーンダウンしている様子がうかがえる結果となった。

夫86%、妻83%が「配偶者との関係は良好」

「関係が良好だと思う割合」

次に、40~60代男女を対象に、家族や親などとの関係性について調査した結果、関係性が良い(「良好」+「まあ良好」)割合は、「配偶者」とは84.6%、「子ども」とは90.5%、「自分の親」とは82.7%、「義理の親」とは73.5%となった。男女別でみると、配偶者との関係について、夫の86.0%が良好と考えているのに対して、妻は83.3%とやや低い結果に。また、子どもとの関係が良好な割合は、夫87.6%に対し、妻は93.2%とおよそ5ポイント高かった。

介護されるなら、子どもよりも配偶者

「介護が必要になった場合、頼りにしたいのは?」

次に、自分の介護が必要になった場合、誰を頼りにしたいか尋ねたところ、「配偶者(75.8%)」「子ども(53.5%)」と、子どもよりも配偶者を頼りたいと考えていることがわかった。しかしながら、「夫が妻を頼りにできると思う割合」が83.6%だったのに対し、「妻が夫を頼りにできると思う割合」は68.0%と、15ポイント以上の差があることが明らかとなった。