JR九州は10月1日から、クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」の2016年春・夏出発分の予約受付を開始する。3泊4日コースにおいて、来年4月から肥薩おれんじ鉄道区間を運行する新ルートとなり、旅行代金の見直しも行われる。

JR九州のクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」

「ななつ星 in 九州」の3泊4日コースは現在、1日目(火曜日)に博多~大分間(鹿児島本線・久大本線経由)、2日目(水曜日)に大分~隼人間(日豊本線経由)、3日目(木曜日)に隼人~鹿児島中央間(日豊本線経由)・鹿児島~吉松間(日豊本線・肥薩線経由)、4日目(金曜日)に吉松~博多間(肥薩線・豊肥本線・久大本線・鹿児島本線経由)で運行されている。

2016年春・夏出発分から、おもに3日目以降のルートが変更され、隼人駅を14時頃に発車した後、日豊本線・鹿児島本線を走行し、川内駅から肥薩おれんじ鉄道区間に入る新ルートに。途中、薩摩高城駅で30分間停車(16時50分頃着・17時20分頃発)し、同駅付近の散策も可能となる。肥薩おれんじ鉄道区間は夕方の運行となるため、天候次第で東シナ海に夕日が沈む景色を楽しめる。

水俣駅に18時30分頃に到着した後、夕食も用意され、「九州の食材を使ったフレンチ料理」を提供予定。20時15分頃に水俣駅を発車し、翌朝6時頃に阿蘇駅に到着する。4日目の列車の運行ルートは現在とほぼ同じだが、阿蘇駅からのバス観光プラン(オプションイベント)が大分県竹田市を含むルートとなり、出発時間も変更となる。

1泊2日コースは来年4月以降も、現在とほぼ同じ運行ルートに。JR九州は5月14日・7月30日・9月3日出発分に関して、「乗車の前行程にD&S列車や温泉、文化体験など九州のプレミアムな旅(3泊)を加えた旅行商品」を別途設定するとしている。

3泊4日コース・1泊2日コースともに値上げ - 最高140万円に

旅行代金に関して、「コース変更にともなう経費の増加」「運行にかかる諸経費の増加」(JR九州)などを理由に見直され、人気の高い4・5月出発分は「ピーク期」として、割増しの旅行代金が設定されることに。

3泊4日コースにおいて、スイートは2名1室利用で53万~56万5,000円(ピーク期58万~61万5,000円)、1名1室利用で80万~85万円(ピーク期85万~90万円)。DXスイートは2名1室利用で70万~80万円(ピーク期75万~85万円)、1名1室利用で115万~135万円(ピーク期120万~140万円)となる。1泊2日コースも、スイートが2名1室利用で25万円(ピーク期28万円)、DXスイートが2名1室利用で32万~36万円(ピーク期35万~39万円)、1名1室利用で52万5,000~60万5,000円(ピーク期55万5,000~63万5,000円)に値上げされる。

2016年春・夏(4~9月)出発分のうち、JR九州企画・実施分の予約受付期間は今年10月1日から11月30日まで。パンフレットは「ななつ星 in 九州」専用サイトおよびクルーズトレインツアーデスクから請求可能で、参加申込みは専用サイト(10月1日10時から受付開始)または郵送にて受け付ける。申込み多数の場合は抽選(過去の申込み回数に応じて当選確率が高くなる抽選方式を採用)となり、12月下旬頃に結果が知らされるという。