ボーイングは9月10日、今後20年間に新たに必要とされる民間機パイロットと整備技術者の動向を予測する「2015年度パイロットと技術者予測」を発表した。その予測によると、全世界の40%がアジア太平洋地域の需要であり、アジア太平洋地域では今後20年間で46万4,000人のパイロットと技術者が新たに必要としている。

アジア太平洋地域におけるパイロットの需要

同予測では、アジア太平洋地域において2034年までに必要とされる新規パイロットの必要数は22万6,000人、新規技術者は23万8,000人と予想している。このアジア太平洋地域の需要を牽引するのは、中国(新規パイロット10万人、新規技術者10万6,000人)と東南アジア(新規パイロット5万7,000人、新規技術者6万人)とみている。

地域内の他の国々も長期的に何万人単位での需要が継続するとし、南アジア(新規パイロット4万人、新規技術者3万7,000人)、日本・韓国・台湾(新規パイロット1万7,000人、新規技術者2万2,000人)、オセアニア(新規パイロット1万2,000人、新規技術者1万3,000人)が今後20年間で必要と予測している。

アジア太平洋地域における整備技術者の需要

ボーイングの同予測は、世界の新造機のデリバリー予測数と密接に関連しており、最新版では、アジア太平洋地域が2034年までの20年間に受領する新造機数は1万4,330機、金額ベースでは2兆2,000億米ドルとしており、世界の他地域を大きくリードしている。