ポケモンは10日、都内で新事業発表会を開催し、ポケモン、Niantic、任天堂の3社合同によるAndroid/iOS向け新サービス『Pokémon GO』を、2016年よりスタートさせることを発表した。
『Pokémon GO』は、「ポケモンを探し、モンスターボールで捕まえ、その捕まえたポケモンでバトルをする」という従来の『ポケットモンスター』の遊び方を、現実世界に拡張する新プロジェクト。スマートフォンによって友達とのポケモンの交換・バトルがさらに容易になるほか、プレーヤーは位置情報を使い外出先や旅行先でポケモンを探す楽しみができるため、ゲームとリアルの世界がお互いを豊かにする相乗効果が期待できる。登壇したポケモンの石原恒和社長も「このサービスによって、ゲームを新しい次元に導いていきたい」と自信をのぞかせた。アプリはダウンロード無料で、ゲーム内で課金するシステムを採用するという。
今回、ポケモンと任天堂がパートナーに選んだのが、グーグルの社内スタートアップから始まったNiantic(ナイアンティック)。Nianticが提供しているスマートフォン向けゲーム『Ingress』は、壮大なストーリーで繰り広げられる位置情報を使った陣取りゲームで、生みの親であるジョン・ハンケ氏が「(『Ingress』によって)普段の公園の散歩や旅行が、サイエンスフィクションに登場するような人類の運命を左右する戦いへと変貌を遂げた」と語るように、現実とゲームの世界をリンクさせた作品として世界的に高い評価を受けている。『Ingress』によって洗練された位置情報ゲームの技術と発想が、『Pokémon GO』をリアルとバーチャルを行き来しながら楽しめるコンテンツに進化させた。
さらにポケモンは、スマートフォンの画面を見ずに『Pokémon GO』を遊べるデバイスとして、『Pokémon GO Plus』を任天堂と共同で開発。Bluetooth Low Energyを用いてスマートフォンと連携し、近くにポケモンがいるなどのゲーム情報をランプと振動で知らせるほか、中央のボタンを押すことでモンスターボールを投げることができる。価格はまだ未定となっている。
1996年に第1作が発売された『ポケットモンスター』シリーズは、シンプルかつ奥深い面白さによって、時代を超えて子供から大人にまで愛されているタイトル。日本語、英語、イタリア語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、韓国語の7言語で展開しており、全世界でシリーズ累計販売本数は約1億9,800万本(2015年3月末現在、任天堂調べ)を記録している。会見には、そのほかにGAME FREAKの増田順一氏、任天堂の宮本茂氏も出席した。
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