欲しい色を自ら作る人が増加中
さらに、市販のカラーバリエーションでは満足できない人たちには、また別の世界「オリジナルインク」があります。いくつか入手する方法はあるのですが、ここでは3つ紹介しましょう。
■オリジナルインクを作る方法:その1
2014年9月、東京・蔵前にある有名店文具店「カキモリ」が、オリジナルのインクを調合できるお店をオープンしました。カウンターテーブルには、16種類のインク原液、スポイト、カップ、試し書き用の紙とガラスペンが置いてあり、自分でインクを調合していきます。
気に入ったものができたら、その調合比率を店員さんに伝えると、15分ほどでボトルに詰めたオリジナルインクを受け取ることができます。明るいバーカウンターのようなおしゃれな店内で、バーに立ち寄るような気軽さで、自分だけのカラーを見つけることができるお店です。
■オリジナルインクを作る方法:その2
その名の通り、混ぜあわせて自分ごのみのカラーを作ることができるインクです。調合サポートキットも販売されていて、カラーチャートも掲載されているため、化学の実験のように、自分の部屋でじっくりと色を追求することができます。
■オリジナルインクを作る方法:その3
インクのプロ「インクブレンダー」に、その場でオリジナルインクを作ってもらえるという「インク工房」という催事があります。この催事の特筆すべき点は、首都圏のみならず日本全国を巡回しているところ。インクブレンダー・石丸治氏がまるでバーテンダーのようにシェイカーを使い、ユーザーの話を丁寧に聞き取ってインクを調合してくれます。
カラーバリエーション豊かな市販インクだけでなく、自分だけの色を追求できる方法も豊富にあり、万年筆の"インク沼"は思った以上に深そうだ。次回は、「オリジナルインクを作る方法」で挙げられた「ink stand by kakimori」へ行き、自分の好きな色を調合したレポートをお送りする。