9月26日に最終回を迎えるNHK連続テレビ小説『まれ』のヒロイン・紺谷希役の土屋太鳳と、9月28日スタートの『あさが来た』のヒロイン・今井あさ役の波瑠が10日、NHK大阪放送局で行われたバトンタッチ取材会に出席した。

NHK連続テレビ小説バトンタッチ取材会に出席した波瑠(左)と土屋太鳳(右)

波瑠は「スタジオを見学させてもらった時に、こんなに小柄な女の子が頑張っているんだと。『まれ』を見ていると、小ささを感じさせない存在感があって、本当にすごい女優さん」と土屋を絶賛。土屋も「すごいかわいい!」と波瑠の印象を語り、「幕末から明治にかけては大変な時代だと思いますが、すごく大好きな時代。波瑠さん演じるあさも楽しみですし、セットや衣装も素敵なので楽しみ」と『あさが来た』に期待を寄せ、「素敵な撮影になるように心から祈っております。体調だけ気を付けて頑張ってください」とエールを送った。

20日前に『まれ』の撮影がクランクアップした土屋は「苦しい時期もあったんですけど、現場のスタッフさんやキャストさんに背中を押してもらって、現場でたくさん笑って乗り越えました」と振り返り、波瑠に「テンションを上げたい時はどうしていましたか?」と聞かれると、「たくさん食べて、たくさん水分を撮ること。パティシエの役だからケーキを食べてお腹いっぱいになったり、寝れなかったりしたんですけど、たくさん食べて…お肉を食べること!」とアドバイスした。

そして土屋は「希さんを演じさせてもらって一番感じたことは、"愛情"ってものすごく大事なんだなってこと。希ちゃんが能登や横浜のメンバーにたくさん愛情をもらったように、私も現場でたくさんの人に愛情をもらいました」と語り、「周りにいるキャストさんが素晴らしいので、自然とアドリブができるように」と自身の成長も実感。「たくさんの愛情をもらったので、その愛情を栄養にして、ここからがスタートだと思って踏ん張っていこうと思います」と決意を新たにし、「『まれ』を栄養に歩いています」と笑顔を見せた。

土屋からバトンを受け取った波瑠は「朝ドラの大事なテーマである、日本の朝を元気にできるようなドラマ作りをしなくちゃなと思っています。私も胸を張って次のヒロインの方にバトンを渡せるように、毎日頑張っていきます」と気を引き締め、演じるあさについて「エネルギッシュで男の人にも負けない力強さがあるんですけど、女性の柔らかさが備わっていて、物事を柔軟な姿勢で受け止めて吸収して力に変えていくことができる女性。人としても女優としても、見習うところがある」と語った。

恒例のプレゼント交換では、パティシエを演じた土屋から波瑠へ、「いい『あさ』がまんで楽しみびっくりぽん」とメッセージを添えたケーキをプレゼント。土屋が「『あさが来た』で"びっくりぽん"が決めゼリフと知ったので、『まれ』の現場で人気だった"まんで"と組み合わせました」と説明すると、波瑠は「かわいらしくておいしそうなケーキに、温かいメッセージをいただいて感激です」と喜んだ。一方、波瑠は土屋へ、あさが許婚の新次郎から贈られた宝物である"赤いソロバン"をプレゼント。土屋が「これで頭よくなりますかね!?」と聞くと、波瑠は「大丈夫です! もう頭いいでしょうから暇つぶしに遊んでください」と返し、そのやりとりに笑いが起きた。

9月28日スタートの『あさが来た』は、朝ドラ史上初となる江戸時代・幕末からはじまる物語。銀行や生保を設立し、後に日本初となる女子大学設立に尽力した実在の人物・広岡浅子をモデルに、激動の時代の大阪を明るく駆け抜けた波瑠演じるおてんば娘"あさ"が、「お金儲け」のためではなく「今より少しでもみんなが幸せな世の中の実現」のために生き抜く姿が描かれる。