米アップル社は9月9日(日本時間9月10日)、新製品発表会を開催し、第4世代となる新しいApple TVを発表した。音声アシスタント機能の「Siri」が搭載され、コンテンツの検索性が大きく向上、専用のリモコンはタッチ操作が可能となった。また、アプリのダウンロードも可能になった。

本体形状は第3世代のものを縦に1.5倍程度厚くしたようになり、CPUにApple A8を採用。ハードウェアI/Oはテレビとの接続用のHDMIx1(HDMI 1.4)、有線LANx1(100BASE-T)となり、光音声端子がなくなったほか、サービス用のmicro USBポートがUSB Type-Cポートに変わっている。無線LANはIEEE 802.11ac(2x2 MIMO)に対応し、最大867Mbps(理論値)の通信が可能になった。付属のリモコンはマイクを内蔵し、タッチ操作対応でスワイプが可能な「Siri Remote」になっている。

厚みは第3世代の23mmに対し第4世代の33mmと10mmしか増えていないのだが、幅が小さいこともありかなり厚ぼったいイメージが強い。Siri Remoteは上の部分がタッチパネルになっている

ユーザーインターフェースは刷新され、iOSのようなフラットデザインを採用。さらに音声アシスタント「Siri」が搭載され、「新作のアクション映画を見せて」といった自然な言葉で、iTunes Store、Netflix、Hulu、HBOなどのコンテンツをまたいで串刺し検索可能になっている。さらにアプリの追加が可能になり、ゲームなどもApple TV専用のものが提供される予定。

Siriは常時待機しており、マイクに向かって話しかけることで再生中であってもバックグラウンドで検索などを行ってくれる

テレビ画面上から購入可能な通販サイト「GILT」のアプリ。日本でもテレビショッピング業界がアプリを投入してきたら面白いことになりそうだ

なお、これまでiOSベースのOSとだけ呼ばれてきたApple TVのOSに、正式に「tvOS」の呼称が付けられ、専用アプリやサービスの開発向けにSDKが公開された。SDKは本日より入手可能。

「tv」が小文字なのは、製品名の表記でもそのようになっている。「watch OS」と同じく今後は製品名が小文字になっていくのだろうか?

Apple TVの価格は、ストレージ32GBで129ドル、64GBで199ドル。販売は10月下旬から。日本での販売価格は未発表。日本では独自チャンネルの充実と、対応アプリの充実度が普及の行方を左右することになるだろう。