日本マイクロソフトのプライベートイベント「FEST2015」の3日目、基調講演の冒頭はやはり代表執行役 社長の平野氏から始まった。FEST2015初日はパートナー企業、2日目は企業ユーザーをおもな対象とした基調講演だったが、最終日の3日目はITプロフェッショナルと開発者が対象ということで、少々ラフな姿で登場した。
まず初日と2日目のダイジェストとして、Microsoftが創立40周年を迎えたこと、以前よりもデバイスが安価・高機能・コンパクトに、そして膨大な数に増えたことを述べた。また、従来はPCに縛られていたデジタルエクスペリエンスが、人の動きに合わせ、モビリティ環境でも同様の体験が得られるようになっている。クラウドも当たり前の現状と、現在のマイクロソフトが掲げる重要事項も紹介。こうした環境を実現するためには、ITプロフェッショナルと開発者が不可欠。今までと違うICT環境とビジネス環境が必要となってくるため、絶大なビジネスチャンスが生まれるだろうとした。
自由度とセキュリティの両立を狙うEnterprise Mobility Suite
インテリジェントクラウドに関しては、米MicrosoftのBrad Anderson氏へとバトンタッチ。インテリジェントクラウドに必要なものには、信頼性、柔軟性、統合性などがあるが、今回は信頼性に関して、企業にとって重要なセキュリティを取り上げた。
米Microsoft Enterprise Client & Mobility(ECM)担当 コーポレートバイスプレジデントのBrad Anderson氏 |
インテリジェントクラウドには信頼性・柔軟性・統合性が求められる |
利用者の意識問題から始まり、現在は多くのデバイスが社内外で使われており、攻撃もネットワークのあちこちで発生している。こうした状況を考え、ユーザーがAzure ADで認証したうえでEnterprise Mobile Suiteを使うことによって、自由度とセキュリティのバランスが取れるとアピール。デバイスやアプリケーションだけでなくファイルも守り、IDの管理と保護も行う、すべてのレイヤーを管理する多重防御が実現できる。