マルハニチロはこのほど、「料理の工夫と時短調理に関する調査」の結果を発表した。調査は7月29日~31日、週に1回以上自宅で夕食を作る20歳~59歳の女性を対象にインターネットリサーチにて行われ、1,000名の有効回答を得た。

女性68.1%が「調理時間を短くしたい」と回答

「日頃の料理で改善したいこと・実際に工夫していること」

調査ではまず、日頃の料理で"改善できたらいいな"と思っていることを聞いたところ、「メニュー数(レパートリー)を増やす(76.3%)」が最も多く、次いで「栄養バランスをとる(68.3%)」「調理時間を短くする(68.1%)」「材料費を抑える(66.2%)」「(もっと)おいしくする(54.7%)」と続き、栄養バランスや節約と同等に、調理時間の短縮が意識されていることがわかった。

また、日頃の料理で"実際に工夫している"ことを聞いたところ、「材料費を抑える(46.2%)」「栄養バランスをとる(45.1%)」「調理時間を短くする(43.7%)」といった項目が上位となり、次いで「残り物を活用する(35.4%)」「メニュー数(レパートリー)を増やす(29.3%)」「食材を余すところなく活用する(28.8%)」が続く結果に。それぞれ、"改善できたらいいな"と思っている割合よりも"実際に工夫している"割合の方が低くなっており、料理や調理方法を今よりもっと良くしたいという思いを抱いていながらも、実際にはなかなか取り組めていない現状が浮き彫りとなった。

時短料理を好きな人や義母に出してもOK!?

「時短料理に対して抱いているイメージ」

次に、時短調理をすることは楽しいか、楽しくないか尋ねたところ、「楽しいと思う(39.0%)」「どちらかといえば楽しいと思う(52.7%)」と、9割超の人が「時短調理は楽しい」と感じていることがわかった。

また、好きな人に時短料理を出すことについては、83.5%が「アリ」と回答。さらに、義理の母に時短料理を出すことについても、「アリ(68.1%)」が多数派となったことから、時短料理は"手抜き料理"とは別物だと考えられていることがうかがえた。

缶詰で作る時短料理とは…

「調理時間を短くするために利用している・利用したい調理・加工食品」

次に、調理時間を短くするために利用している調理・加工食品について聞いたところ、多い順に「冷凍食品(31.1%)」「惣菜用調味料(30.8%)」「カット野菜(28.8%)」「お惣菜(28.1%)」が上位となった。

また、調理時間を短くするために今後(または今後も)利用したい調理・加工食品については、「缶詰(15.4%)」や、必要な調味料や材料が全てセットになった「料理キット(11.7%)」といった項目で、"利用している"割合を上回った。

「缶詰を使った時短料理」

では、缶詰を使った時短料理では、実際にどのようなものが作られているのだろうか。缶詰を利用していると回答した人(115名)を対象に、缶詰を使ってどんな時短料理を作っているのか聞いたところ、最も多かったのは「サラダ(47人)」 で、「ツナ缶を使い、野菜と和えてサラダ」「カニ缶詰でサラダ」「大豆の缶詰を使ったサラダ」など、魚や野菜の缶詰を使ったものが多く見受けられた。

次に多かったのは「スープ(24人)」で、具体的には「アサリの缶詰でクラムチャウダー」「コーンスープの素の缶に、コーン缶と牛乳を入れてのばして軽く煮るだけ」「トマトスープ(生トマトから準備しなくて済む)」といった使用例が挙がった。また、3位の「煮物(19人)」では、「サバ缶と大根の煮物」「大豆缶でひじきの煮物」「ツナじゃが。肉じゃがの肉をツナ缶で代用したもの」といった使用例が並び、"あと一品"欲しいときの副菜づくりに、時短食品として缶詰を上手に利用している様子がうかがえた。

時短調理で実際13分短縮… 理想は19.3分!

「夕食を作る時間を短くすることを意識したとき、何もしないときと比べて、どのくらい短縮できていると思うか」

次に、実際に時短調理によってどのくらいの時間を短縮できているのかを知るため、夕食を作る時間を短くすることを意識したとき、何もしないときと比べて、どのくらい短縮できていると思うか聞いたところ、「10分~20分未満(38.4%)」が最も多く、次いで「10分未満(32.4%)」「20分~30分未満(13.2%)」と続き、その平均時間は13.0分だった。

また、夕食を作る時間をどのくらい短縮できたらいいなと思うかについては、「10分~20分未満(40.2%)」がトップ。次いで「30分~40分未満(25.2%)」「20分~30分未満(20.5%)」と続き、短縮したい時間の平均は19.3分となった。

時短調理で生み出した時間を「睡眠に充てたい」

「食事を作る時間が短縮でき、自分の時間が増えたとしたら、どのようなことにその時間を使いたいと思うか」

最後に、食事を作る時間が短縮でき、自分の時間が増えたとしたら、どのようなことにその時間を使いたいと思うのか教えてもらったところ、「睡眠(48.1%)」が1位に。家事や仕事で忙しく働く女性は、調理時間を短縮して得た時間を休養に充てたいとの思いがあるよう。そのほか、「料理以外の家事(38.3%)」「テレビ・DVD(36.9%)」「読書(25.0%)」「子どもとの時間(20.8%)」と回答した人も多かった。

世代別にみると、20代は「ゲーム(31.2%)」や「パートナーとの時間(24.8%)」のほか、「肌の手入れ(22.4%)」や「資格などの勉強(20.4%)」といった自分みがきが他の世代よりも高く、30代では「料理以外の家事(44.4%)」のほか、「子どもとの時間(31.6%)」や「パートナーとの時間(24.8%)」といった触れ合いに時間を使いたいと思う割合が他の世代よりも高くなった。