説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「大切な人以外、iPhoneのメアドを教えてはいけないの?」という質問に答えます。

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「iPhoneのメアド」という定義によって異なりますが、そのメアドがiCloudメールであるならば、誰に教えても差し支えないように準備できます。なぜなら、iCloudメールには「エイリアス」という機能があるからです。

iCloudメールの「エイリアス」とは、メインのメールアドレスに設けることができる別名です。Appleから割り当てられたメールアドレス(Apple IDとして利用するもの)は1つで、変更はできませんが、別名を用意すればあたかも異なるメールアドレスのように運用することが可能です。

エイリアスは、「XXXX@icloud.com」の「XXXX」部分として命名します。他のユーザのメールアドレス/エイリアスと重複しないかぎり自由に命名できるため、本来のメールアドレス(Apple ID)とはまったく異なる文字列を定義することが可能です。エイリアス宛てのメールは、宛先が「XXXX@icloud.com」と同じものとして扱われるため、メールアドレスの増加に伴う手間がありません。

Apple IDはいわば"本籍"で契約解除しないかぎり有効なため、うかつに教えて迷惑メールの対象になると厄介なことになりますが、エイリアスは最大3つの範囲で作成/削除/一時的無効化が自由に行えます。

仮に、「mynavi_keitai@icloud.com」というApple IDを保有し、「doudemoii」というエイリアスを作成したとします。極端な例ですが、長く付き合いを続けたい人物には自分のメールアドレスとして「mynavi_keitai@icloud.com」を、苦手な人物には「doudemoii@icloud.com」を伝えておき、ほとぼりが冷めた頃にエイリアスを削除して苦手な人物とだけ連絡を絶つ、という使い方も可能です。

エイリアスは、パソコン(iPhoneには非対応)で「icloud.com」にサインインして、メールの環境設定パネルにある「アカウント」タブで作成します。重複するエイリアスの有無は自動チェックされるため、まずは自分が覚えやすい文字列で試してみましょう。固有名詞や覚えやすい単語は他のユーザに使用されている可能性が高いものの、末尾に数値をくわえることを厭わなければ、希望は通りやすくなります。

iCloudメールのエイリアスは、一種の"捨てアド"としても利用できます