JR東日本は31日、品川開発プロジェクトにおけるまちづくりの基本概要について発表した。2020年の田町~品川間新駅の暫定開業をめざすとともに、周辺地域と連携した「国際的に魅力あるまちづくり」の実現に向けた検討を進めており、先行整備する都市基盤などに関して、都市計画決定に向けた手続きを開始したという。
田町~品川間では、JR品川車両基地の設備・車両留置箇所の見直しにより創出される約13haの大規模用地を活用し、「世界中から企業と人材が集い、多様な交流から新しい価値が生まれる国際的な交流拠点」をコンセプトとしたまちづくりが検討されている。
まちづくりの核となる新駅は、田町駅から約1.3km、品川駅から約0.9kmの位置に設置され、線路別島式2面4線(山手線・京浜東北線)となる予定。山手線・京浜東北線・東海道線(上り)を東側に移設させた上で暫定開業し、2020年の東京五輪開催の後、街びらきやリニア中央新幹線開業(2027年予定)を経て、国際交流拠点として成長する「新・国際都市」をめざす。
品川駅周辺地区の段階的なまちづくりを推進し、「新・国際都市」にふさわしい街区を形成するため、都市基盤の先行整備が行われることに。JR東日本は都市計画の素案をまとめ、品川駅周辺土地区画整理事業をはじめ、まちづくりの将来像に必要な公共施設・地区施設などの地区計画、国道15号線から新駅に接続する都市計画道路(補助線街路第332号線)を都市計画法の特例活用による都市基盤整備として定めた。
このプロジェクトは「グローバル ゲートウェイ 品川」として、従来の発想にとらわれない国際的に魅力あるまちづくりに取り組むとのこと。今後、「東京圏の国家戦略特別区域の特定事業として、東京都と港区の都市計画審議会による審議、国家戦略特別区域会議を経て、内閣総理大臣による認定を受けるべく手続きを進めてまいります」(JR東日本)としている。